美白化粧品で肌がまだらに白くなる「白斑」被害を出したカネボウ化粧品が、新たな美白化粧品を11月にも発売する準備をいったん進めた後、「時期尚早」とする社内の異論で見送っていたことが22日、分かった。
カネボウは、被害を出した化粧品の代替品を発売してほしいという販売店側の要望に応え、準備を進めたと説明している。健康被害が広がりを見せる中で新たな美白化粧品の発売を検討したことには、批判も出そうだ。
広報担当者は「11月にも代替品を発売する方向で準備していると販売店に案内したが、社内から異論が出たため年内発売は見送った」と話した。
カネボウは7月、独自開発した美白成分ロドデノールを含む美白化粧品で肌がまだらに白くなる白斑被害が起きる可能性があるとし、製品の自主回収を発表した。その後の調査で、被害者は1万5千人を超えた。