関西の鉄道ICカードが「1円刻み」にできないワケ (2/2ページ)

2013.10.26 12:00

関西と首都圏のカード型IC乗車券。消費税8%化で対応が分かれたが…

関西と首都圏のカード型IC乗車券。消費税8%化で対応が分かれたが…【拡大】

 関西で発行されるICカードは、JR西の「ICOCA(イコカ)」と私鉄などの「PiTaPa(ピタパ)」。発行枚数はそれぞれ、約853万枚と約245万枚で、利用客への普及率は定期外だと3~4割にとどまる。

 関西にはICカードが使えない郊外駅があり、回数券などの人気が根強い。自動券売機で買えるプリペイドカードの愛好者が多い上、ピタパは利用料金が後で金融機関の口座から引き落とされる方式で、「与信審査のためにカード発行に時間や手間がかかることも普及率低迷の一因」(関西私鉄幹部)とされている。

 1円刻みで運賃改定できれば、増税分をより細かく反映できるメリットがある。

 ただ、導入する場合は改札機などのシステムの改修が必要。ICカードの普及率が低いと券売機での運賃と異なる「二重価格」となる可能性が大きく、JR西や関西私鉄は1円刻みの運賃改定に踏み切ることには消極的だ。

 これに対し、首都圏ではJR東日本の「Suica(スイカ)」は約4442万枚、私鉄各社の「PASMO(パスモ)」は約2364万枚も出回っている。普及率は約8割と高く、利用者の理解が得られると考えていることが1円刻みの導入の背景にあるようだ。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!