交通ルール啓発ブログ
【8・15特集 -1-】天皇陛下のセンチュリーロイヤルと総理大臣専用車の車列
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8月15日は、日本人なら忘れてはいけない「慰霊の日」です。この日は日本武道館にて「全国戦没者追悼式」が執り行われました。この式典には安倍晋三内閣総理大臣、そして天皇皇后両陛下が戦禍に倒れた御霊を追悼されます。 小生は九段周辺で展開する警察活動をカメラに収めてきました。本日は第1弾として、式典に臨席される天皇皇后両陛下がお乗りになる「御料車・センチュリーロイヤル」と安倍首相が乗る「総理大臣専用車」を、更に身を呈して要人を守り抜く警視庁のSPが乗る警護車を紹介します。 |
修理に出していたカメラを引き取り、午前10時過ぎに九段に到着。靖国神社前の交差点で機動隊と「ライトさん」の揉めごとを高みから見物してから、天皇皇后両陛下が乗る御料車「センチュリーロイヤル」と安倍首相が乗る総理大臣専用車の「センチュリー」、更にSPたちが乗る警護車をカメラに収めるため、最初の撮影ポイントである科学技術館前に着いたのは午前10時45分。この時間は付近を歩く人たちのほとんどが科学技術館に入っていく見学者ばかりでカメラを構えた「ご同輩」はまだ姿がありませんでしたが、周辺では既に制服警察官に交じって私服警察官が警備に当たっていました。
着いてすぐ見かけたのはVFR800Pの白バイ。リアボックスには「警視庁」以外は何も書かれていないところから見ると、交機ではなくて所轄署(麹町警察署)交通課に配備されている白バイでした。
しばらくするとハイゼットの小型警らパトも周辺巡回に駆り出されていました。運転している女性警察官の制服は交通鑑識なので、部署に関わらず使用しているのでしょうか。
警視庁も未だに、オートカバー付きの初代ティアナの警護車を使っています。ちなみにこのティアナ、後述の「総理大臣専用車追突事故」の原因を引き起こした車両で、そのせいか首相警護の車列には加わらず単独で周囲を巡回していました。
都内では警護車よりは幹部車として見かけることが多い、BM型レガシィ覆面パトも通過。TAアンテナをこれでもか、っというぐらい広げてたのには目を見張りました。この車両も単独で何度も目の前を通過して行きました。
11時40分、まず第1対象であった総理大臣の車列がやってきました。
この時小生は知りませんでしたが、遡ること数十秒前に車列が首都高代官町出口から北の丸公園入口に差し掛かったところ、「安倍さん!」と叫んで車列に近寄った人物が近くにいた大勢の警察官に取り押さえられるという事態が発生していたのです。帰宅してからTwitterを見て知ったのですが、その後にUPされたyoutubeの映像では車列通過から不審者の拘束まで映されており、緊迫感が漂っていました。
車列の先頭はセルシオの警護車です。この日の首相の警護にはセルシオが先頭と中盤に2台配備されていました。
安倍首相が乗っている総理大臣専用車のセンチュリー。フロントグリルにある青の補助警光灯が特徴です。
総理専用車は他に先代のレクサスLS600hL(ハイブリッド車)もあったのですが、4月に公務で都内を移動するため首都高入口に差し掛かった際に、先導の警護車(ティアナ)が何とETCカードを入れ忘れてバーが開かず急停車したため後続の警護車、更に警護対象であるはずのレクサスも追突で小破し使用不能になったため、現在はセンチュリーのみが使われています。
事故で大破したマジェスタに代わって、車列に加わったF50型シーマ警護車。
総理大臣の車列が通過して数分後、同じく全国戦没者追悼式に出席される天皇皇后両陛下の車列が見えました。
先導するのは、冒頭で紹介した麹町署所属のVFR800Pです。目の前の交差点に差し掛かると一旦停止、不審な点がないか見廻した後バックミラーで後続車の位置を確認して左折して行きました。
両陛下や皇太子殿下の警衛では大概見かけるマジェスタ警護車。今回は御料車の前後に配備されていました。
そして、天皇皇后両陛下がお乗りになっている御料車「センチュリーロイヤル」が姿を現しました。皇族方がセンチュリーロイヤルを利用されるのは都内で行われる公的行事のうち、「国会開会式」「東日本大震災追悼式」、そして「全国戦没者追悼式」のご臨席などです。地方で行われる「行幸啓」にはセンチュリーの御料車、「御用邸での静養」や「映画や博物館での鑑賞」などの私的なお出かけには、宮内庁が所有する運輸支局交付の通常ナンバーのセンチュリーをお使いになられます。
車列が来る前に巡回していたレガシィ覆面パトとは別のレガシィが、天皇皇后両陛下の車列に加わっていました。警視庁管内で皇族方の警衛にレガシィが使われているのを見た覚えがありません・・・もしかしたら、幹部車など余剰車を警護に当てている可能性もありますが、詳細は不明です。
そして最後尾には、「通」にはその存在が知られている「麹町30」が控えていました。麹町30とは、皇族方の車列においていわば「ケツ持ち」の役割をする所轄警らパトのコールサインで、去年までは170系クラウンが務めてきましたが、今年からは180系クラウンがその役目を継ぐことになりました。
この時も交差点に一旦停まり、状況確認をした後大廻りでその場から去って行きました。
全ての車列が通過したのを確認して、今度は乾門前に移動します。今度は戻って来る天皇皇后両陛下の車列や安倍総理の車列を順光で撮影するためです。
乾門前に移動すると例年通り奉迎線が設定されていて、偶然にも前方が空いていたのでそこに陣取ることにしました。試しに通過するスカイラインV36の覆面パトを撮影してみます。
その間に正午を迎えました。周りが撮影の出来などをおしゃべりしているなか、しばし黙とう・・・。
12時20分過ぎ、天皇皇后両陛下を警衛するクラウン・マジェスタの警護車がやってきました。まもなくセンチュリーロイヤルが戻って来ることを示す合図です。
戦没者追悼式の臨席を終えられ、日本武道館から皇居にお戻りになった御料車センチュリーロイヤルがお見えになりました。よく見ると後側のウインドウが開いています!
開かれたウインドウから天皇陛下そして皇后陛下のお姿をハッキリと拝見することができました。
両陛下とも奉迎線にいる我々に会釈して頂きながら、目の前をお通りになられました。
そして最後尾に付いていた「麹町30」が我々のところをスレスレに廻り込み乾門をふさぐような形で停車、これで天皇皇后両陛下の車列は終了しました。
同時に奉迎線も解除になり、後から来る安倍総理の車列を撮るために一斉に反対側に移動していきます。
例年ならば奉迎線が解除された時点で歩道上に規制はかからなくなるのですが、先述の通り安倍首相が来るときに騒動になったことから今年は周りに私服警察官が囲む形で、安倍首相の車列を迎えることになりました。
天皇皇后両陛下がお帰りになられてから、周辺道路はだんだんと慌ただしくなり警察車両が通り過ぎていきます。
それから10分後、安倍首相を乗せた総理大臣専用車を囲んだ車列が再び姿を表しました。
改めてみると、かなり車間を詰めていることが分かります。・・・って、これって車間不保持(道路交通法26条違反)じゃねーのか?
そして・・・
警護車がまくってキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!
ここで注目しておきたいのは、総理大臣の車列には必ず見る最後尾のハイヤーらしき緑ナンバーの車両です。よく見ると車体の側面や前後のエンブレムに描かれているはずの「ハイヤー会社のマーク」が見当たりません!通信社の記者が乗っているとの噂もあるのですが、もし事実なら不正を暴く側が交通違反を惹起する矛盾はどう説明するのですかね?・・・考えれば考えるほど謎の存在です。
さて次回は、要人警護と並んで「終戦の日」における警察活動のキモともいえる、機動隊の様子をご覧頂きたいと思います。どうぞお楽しみに。
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