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津波注意報 住民の対応分かれる
10月26日 18時36分

津波注意報 住民の対応分かれる
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26日未明、福島県沖を震源とする地震があり、東北と関東で震度4の揺れを観測し、東北の太平洋沿岸で最大40センチの津波を観測しました。気象庁は一時、岩手県から千葉県にかけての太平洋沿岸に津波注意報を発表しましたが、およそ2時間後にすべて解除しました。
津波注意報を受けて、福島県内では県北部の新地町などで避難所に一時、合わせて30人余りが避難したほか、高台に自主的に避難した人もいました。一方、東日本大震災の津波で多くの住宅が浸水した沿岸部では、ほとんどの住民が避難はせず、自宅にとどまりました。

南相馬市原町区泉地区に住む瀬川紀昭さん(75)は、地震の揺れで目を覚ましたあとテレビで津波注意報が発令されたことを知り、すぐに避難の準備を始めました。およそ10分で自宅を出発し、車で妻ととともに300メートルほど離れた高台に避難しました。震災以降、車に毛布や水、非常食などを積んでいたため素早い避難ができたといいます。
瀬川さんは「震災と原発事故で自分の身は自分で守らなくてはならないと学びました。少しのことでも避難しようという心構えで、情報を集めて自分の判断で行動するようにしています」と話していました。
一方、東日本大震災の津波で多くの住宅が浸水した沿岸部では、ほとんどの住民が避難はせず、自宅にとどまりました。
いわき市平沼ノ内地区に住む70代女性は「地震は揺れた時間が長かったのでびっくりして起きました。津波注意報では1メートルの津波だったので大丈夫だと思い、テレビで情報を確認していました。行政から避難の指示があれば、避難していたと思います」と話していました。
また、震災の津波で浸水したいわき市永崎地区に住む40代の女性は「地震の揺れが長かったので、震災のときのことを思い出しました。しかし、津波注意報だったので大丈夫と思って避難せずに家にいました。現在、地区の避難所になる集会所を作っている途中で、完成していれば、避難していたかもしれません。海に近いので怖く、ここには住みたくないという気持ちが拭えません」と話していました。
同じ地区の60代の男性は「震災の時の揺れと比べると小さかったため津波が来たとしても数十センチ程度だろうと思い避難はしませんでした。しかし、すぐに避難できるように車に食料などを積んでいます」と話していました。

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