福島第一原発 作業簡略化してせきの水放出10月26日 15時15分
東京電力福島第一原子力発電所では、雨のため、汚染水のタンクを囲むせきの水位が上昇し、水をタンクなどに移す作業を行いました。水位が速く、上昇したせきの水は、原子力規制委員会が認めた緊急時の手順にしたがってその場で放射性物質の濃度を測り、測定用のタンクにためる作業を省略して放出しました。
台風27号と前線の影響で、福島第一原発では26日に入って午後1時までに22.5ミリの雨が降りました。これまでのところ、5時間でおよそ100ミリの雨を観測して、せきの水があふれた今月20日に比べると雨量は少なくなっていますが、東京電力は水位が上昇したせきの水をタンクや地下の貯水槽に移す作業を行いました。
東京電力は、せきの水の放射性物質の濃度をより正確に測るため、いったん測定用のタンクにためることを原則としていますが、水位の上昇が速くあふれるおそれのあった2つのせきについては、原子力規制委員会が認めた緊急時の手順にしたがって、タンクにためる作業を省略し、せきの4か所で測った濃度が放出基準を下回ることなどを確認して敷地内に放出したということです。
一方、山側から海につながる排水溝では、清掃のため土のうでせき止めた場所で、ストロンチウムなどのベータ線という種類の放射線を出す放射性物質の濃度が高くなっていて、東京電力は、水が土のうを越えないよう、ポンプでくみ上げ、監視しています。
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