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事件
【伊豆大島】「限られた時間。打てる手は打つ」土嚢600袋、800人が島外へ
26号による土石流で大きな被害を受けた神達(かんだち)地区と元町地区では自衛隊や警察、消防などが行方不明者の捜索と並行し、さらなる斜面崩落時の被害を最小限に抑えるため、沢や砂防ダムをせき止めていた流木と土砂の除去作業を続けた。
重機をフル稼働させ、水の通り道はある程度まで確保された。幹部自衛官は「限られた機材と時間の中でできることはやった。明日もぎりぎりまで打てる手は打つ」と話した。
避難勧告が出された場合、町内に最大14カ所設けられる予定の避難所でも、住民の受け入れ準備が進められた。
元町八重の水にある都立大島高校では、教職員らが体育館と武道場を清掃。床に厚手のゴムシートを敷き、複数の毛布を組み合わせて約600人分の布団を用意した。前回の勧告時には約500人が訪れたが、今回はそれ以上の避難者が来ることも予想されるといい、スペースを作るために布団の間隔を以前より詰めたという。
「避難を決めた全ての理由は息子だった」島外避難の「第2陣」として24日午後、チャーター船に乗り込んだ元町1丁目の会社員、堀川正太さん(21)。9月15日に生まれたばかりの長男、愛斗(まなと)ちゃんをあやしながら、そう話した。近所の住民が台風26号で被災した光景を目にし、愛斗ちゃんと妻の莉沙(りさ)さん(22)だけは次の台風接近前に避難させようと心に決めていた。
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