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事件
【伊豆大島】「自然の力には勝てない」 暗闇に包まれた避難指示区域 避難遅れや残った住人も
2013.10.26 00:15
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「家の裏には山」
19日の避難勧告の対象とならなかった地区では、住民が不安を募らせていた。差木地(さしきじ)地区の避難所の町立つつじ小学校には午後2時半ごろから住民が集まりだした。
「家が土手に囲まれて裏には山がある。いつどこが崩れるか分からない」。子供3人と避難した主婦の中田奈々さん(36)はそう説明した。次男の小学6年、中田航輝くん(12)は「僕は大丈夫だけど家にいる猫が心配」と表情を曇らせた。
野増(のまし)地区で1人暮らしの無職女性(63)は「今回の土石流では知人も亡くなった。心配して『しすぎ』ということはない」と寝袋に雨具、カイロを準備した。
避難所の旧野増小学校までは徒歩約15分。途中で知り合いの家に立ち寄り「私は先に避難しているから」と声を掛けた女性は、山肌があらわになった三原山を見上げてつぶやいた。「自然の力には勝てない」。
避難勧告を受け、警察や消防などとともに捜索を中断した自衛隊。部隊の待機拠点を8カ所から11カ所に増やし、新たな土砂災害による地域の孤立化など、夜を徹して不測の事態に備えた。
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