在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の競売問題で24日、落札したモンゴル法人の「アバールリミテッドライアビリティーカンパニー」のチュワーメト・エルデネバト社長(47)が首都ウランバートルで緊急会見を開いた。
同社は17日に結果が発表された競売で、朝鮮総連中央本部の土地と建物を50億1000万円で落札。ところが、東京地裁は売却を認める決定を延期する異例の対応を取り、同社についての審査を続けている。現在までに分かっているのは、同社が今年1月に設立され、ウランバートル市内に登記されたことぐらい。税務当局に提出されている報告書では活動実態はなく、謎だらけだ。
チュワーメト社長は「どこかの政府の指示や命令ではなく、純粋にビジネス目的で参加した。海外からの投資金を得てこの入札に参加した。詳しいことは落札が正式に決まった後、報告する。北朝鮮や日本政府とは関係がない」と説明した。
モンゴルでは同社について「大相撲の元横綱朝青龍の親族」と報じられた。同社長は「親戚です。義理の弟の兄弟だから、周りにそう言われています」と認めている。モンゴルと北朝鮮との間には国交があり、長年友好関係にある。両国はレアメタルなど鉱物資源が豊富。モンゴル投資家の訪朝も行われている。
元朝青龍は2010年4月、モンゴル外相をはじめとする経済人と一緒に訪朝した際「自分もチャンスがあればモンゴルと北朝鮮とのビジネスに参加したい」と意欲を見せた。だが、今回の入札に元朝青龍の関与があったかと聞かれた同社長は「直接は関わっていません」と否定した。
朝鮮半島情勢に詳しい関係者は「今回の落札騒動の舞台裏に北朝鮮とモンゴルコネクションが存在している。チュワーメト社長は朝青龍の2番目の兄の奥さんの兄。実はほかに入札しているもう1社も総連人脈の企業です。どちらが落札しても総連は立ち退かないで済む可能性が高い」と指摘した。
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