日本シリーズ第１戦先発予定の楽天・則本昴大

　２年連続で日本シリーズの“開幕投手”を務めることになった巨人・内海哲也投手（３１）は、監督会議で予告先発が決まった直後に相手が楽天・則本昂大（２２）だと知らされると、思わず笑顔を見せた。

　田中将大（２４）と投げ合う覚悟を決めていた前日までは、もっとピリピリした雰囲気を漂わせていた。この日の公式練習後の囲み会見では、引き締まった表情で「相手（の投手）は関係ない。打者との勝負ですから」と語ったが、ホッとした気持ちもあったはずだ。相手のルーキー右腕を「１５勝していて僕より勝ち星が多い。いい投げ合いをしたい」と持ち上げたのも、心に余裕が生まれたからだろう。

　だがチームとしては、田中が２戦目以降に回ったことで、より初戦の重みが増した。「先勝すれば『マー君には負けて元々。落としても１勝１敗』と思える。ＣＳはそういう心構えだったから、２戦目でマエケンに勝てた。逆に初戦を落としたら厳しいね。田中を楽に投げさせたら攻略は困難。内海のデキがシリーズの流れを左右する」（スコアラー）

　ＣＳのショックを払拭した内海がエースらしい投球を披露できるか。２年連続日本一のカギはそこにありそうだ。