球団創設9年目で初の日本シリーズに臨む楽天が、26日の第1戦に新人ながら15勝を挙げた則本昂大(22)、27日の第2戦に24連勝のエース・田中将大(24)を立てるローテーションで王者・巨人に挑むことになった。
Kスタ宮城に隣接する室内練習場で約2時間の全体練習を行った楽天ナイン。注目の田中はブルペンで34球の前々日調整を行い「いつもと変わらずやれることはできたと思います」と笑顔を見せた。
第1戦なら中4日。WBCからノンストップで公式戦に突入し、CSでも大車輪の働きを見せている田中の消耗度が考慮された格好で、首脳陣は中5日、再び中5日で第6戦に臨める27日の第2戦登板が本人の希望、台風の影響を踏まえた上で最善の策と決断し発表した。
佐藤投手コーチは「田中は2戦目。中4日じゃかわいそうだし、則本は元気だからどっちが行っても一緒。ただ万全の方がいいんじゃないかと。嫌々というか気持ちが乗らないまま登板してもしょうがない」とそれが田中自身の希望であることを認めた。
だが、本当にそれでよかったのか。田中が第1戦なら、中4日で第5戦に投げることもできる。最悪、1勝3敗で第5戦を迎えることができ、第6、7戦をリリーフ待機することも可能だ。しかし、第2戦なら田中が勝っても1度しか投げずに終戦してしまうことも…。大一番でチーム事情よりも本人の希望を受け入れるというのは、北京五輪でも話題になった、星野監督らしい“情”の采配と言える。
実際、巨人サイドからは「球団に対する配慮もあったんじゃないか。マー君はアメリカに行くんでしょ? ここで(無理させて)肩でも壊して“傷もの”になったら当然評価も下がる。仮に半額にでもなったら、それこそウン十億円がパーになる可能性だってあるわけだから」と、星野監督が田中だけでなく“球団の顔色もうかがったのでは”との指摘が上がった。
「巨人はもちろん強いチーム。ただ自分たちの球場で、いい雰囲気でスタートができる。ホームでいいものを出して相手を上回ることができればいい」と田中は泰然自若としていたが…。
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