サッカーの試合結果を対象にしたスポーツ振興くじの1等当選金の上限額が引き上げられ、BIG(ビッグ)では、最高で15億円の高額配当となる見込みとなった。これに対抗するかのように年末ジャンボ宝くじが1等4億円から5億円に増額され、前後賞合わせて過去最高となる7億円となる。年々、跳ね上がる1等当選金だが、海外くじのように数百億円の高額当選者が生まれる時は来るのか。
18日に改正スポーツ振興センター法が施行され、サッカーくじの1等の当選金上限額が100円あたり1億円から2億5000万円、キャリーオーバー時には5億円となり、1口300円のビッグでは7億5000万円、キャリーオーバー時には15億円まで認められることになった。上限引き上げの実施時期は未定だが、早ければ海外リーグをくじ対象にする11月23日からの販売分で導入される。
一方、宝くじも負けていない。昨年の年末ジャンボで1等4億円、前後賞1億円の合わせて6億円に引き上げられたばかりだが、わずか1年で1等が1億円引き上げられ、こちらも1枚300円で7億円と宝くじ史上最高額となる。
“非予想系くじ”といわれるサッカーくじのビッグとジャンボ宝くじは、購買者を食い合い、シ烈な争いを展開している。1等当選金の引き上げはその恩恵ともいえるが、まだまだ引き上げられる可能性がある。ビッグは法改正されたばかりだが、実は宝くじの場合、現行法で1枚300円なら1等最高7億5000万円、1枚500円なら12億5000万円までの“余力”があるのだ。
さらに前後賞や2等については規定がなく、前述の1等12億5000万円、前後賞5億円などといった20億円を超える高額くじも理論上は可能。海外では米国のパワーボールで5月に5億9050万ドル(約590億円)の当選者が出て、話題になったが、高額化の一途をたどる日本のくじも海外に追いつく可能性はあるのか?
宝くじを所管する総務省では、2年前に宝くじ活性化検討会が上限の引き上げや、上限撤廃も視野に入れた提言を行っている。
総務省自治財政局は「検討会の提言は課題になっていますが、上限の撤廃までなると、そもそも海外のくじとは制度が異なる。日本の宝くじは戦後から続いており、何百億円と当たる宝くじが受け入れられるのか。また過度に射幸心をあおるのはバランスを欠く」と話す。
サッカーくじを運営するスポーツ振興センターも「くじで売っているので、射幸心をあおるのは懸念しないといけないところ」と否定的だ。
高額当選金を捻出するには、比例した売り上げが必要で、宝くじやサッカーくじは50%以上の高い控除率もあって、現実的には難しい。
それでも上限額の法改正自体はハードルが低く、1等当選金の額が右肩上がりになる流れにあるのは間違いないようだ。
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