中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

カ軍“仕掛けて”1勝1敗のタイに 7回の重盗きっかけに一気逆転

2013年10月26日 紙面から

◇ワールドシリーズ<第2戦> カージナルス4−2レッドソックス

 赤い鳥軍団、1勝1敗のタイに戻す−。大リーグの今季王者を決める第109回ワールドシリーズ(WS)第2戦は24日(日本時間25日)、レッドソックスの本拠地フェンウェイパークで行われ、カージナルスが4−2でレ軍に逆転勝ちし、シリーズ通算成績を1勝1敗のタイに戻した。1−2の7回にカ軍が重盗を足掛かりに一挙3点で試合をひっくり返し、22〜23歳のヤング救援陣の継投で逃げ切った。先発右腕マイケル・ワカ(22)は6イニングを2失点でWS初登板初勝利、ポストシーズン(PS)通算4勝目を挙げた。第3戦は移動日1日を挟み、26日(同27日)に舞台をカ軍本拠地ブッシュスタジアムに移して行われる。

 汚名返上に燃える男が指揮官の采配に応えた。1−2と逆転された直後、7回1死一、二塁の攻撃で、マシーニー監督は、前日に2失策して戦犯扱いされたピート・コズマ遊撃手(25)を二塁代走に送った。そのコズマは直後に重盗を成功させると、デスカルソの四球で満塁となった後、浅い左飛でタッチアップから本塁突入し、送球が一塁側にそれる間に同点のホームイン。さらにレ軍の三塁悪送球を誘って一気に3−2と逆転すると、ベンチに戻ったコズマは雄たけびを上げてナインとハイタッチした。

 「昨日はたまたまだ。ちゃんと忘れてからゲームに入れた。犯した間違いを見つめ、そこから学ぶのさ」。この後に入った遊撃守備でも美技を連発したコズマは力強く語り、起用がピタリと当たった指揮官は「前日にあんなことがあっても、名手のあいつを信じている。だから、試合で使いたかった」と、してやったりの表情だった。

 攻撃はこれだけでは終わらなかった。逆転した直後にカルロス・ベルトラン外野手(36)が右前打を放ち、とどめの4点目をたたき出した。前日はフェンス激突プレーで右肋骨(ろっこつ)を痛めて途中退場したが、この日は痛み止めを注射して強行出場し、2安打1打点。メジャー16年目で初のWSに燃える大ベテランは「先発メンバーから外すのは俺をぶっ殺してからにしてくれ」と笑い、「最高なのは、明日が移動日ってことだね。第3戦は今よりいい状態で臨める」と先を見据えた。

 マシーニー監督はカ軍の正捕手だった2004年、同カードのWSで4連敗を喫した。これで、自身にとってレ軍とのWS連敗を5でストップ。そして、1勝1敗で乗り込むのは本拠地セントルイスだ。今季はホームで54勝27敗、今PSも5勝1敗。「家に帰れるってのはワクワクするね。もちろん、みんなそうさ」と同監督。下馬評不利のシリーズの流れを攻めの采配で見事に変えた。

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ