蹴球探訪
5・15 J誕生20年 ラモス氏に聞く 満員の国立「幸せ感じた」(6月3日)
トップ > 中日スポーツ > 芸能・社会 > 紙面から一覧 > 記事
【芸能・社会】高倉健 男の文化勲章 映画俳優58年、205作品に出演2013年10月26日 紙面から
政府は25日、今年度の文化勲章を俳優の高倉健(82)=本名小田剛一=や医化学・分子免疫学の本庶佑京都大客員教授(71)ら5人に贈ると発表した。文化功労者には日本画・文化財保護の上村淳之=本名淳=氏(80)ら15人を選んだ。 文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同5日に東京都内のホテルで行われる。 文化勲章に決まった高倉健は、任侠(にんきょう)映画のストイックな演技で人気を得て、映画「幸福の黄色いハンカチ」「南極物語」で支持を広げ、日本を代表する俳優となった。 「生きるために出合った」という俳優業だが、俳優養成所では「他の人の邪魔になる」とまで言われる落ちこぼれだった。「辛抱ばい」との母の言葉を胸に努力を重ね、最高の栄誉に輝いた。 「彼は何を演じても高倉健。ある典型的な人間像をつくり、自分自身の人生も重ねた。そんな俳優は、さかのぼると笠智衆さんにたどり着く」と、文化勲章の報を聞いた映画「幸福の−」の山田洋次監督は言う。 高倉の特徴は「飢えた人間の目」だと山田監督。同映画で、刑務所を出て初めてラーメンを食べる演技に、高倉は食事を抜いて臨んだが「飢えを身に染みて体験していないとできない演技。飽食の時代にこんな俳優はいなくなった」。 高倉は「八甲田山」など日本映画の他、「ブラック・レイン」など外国映画にも出演。1999年の「鉄道員(ぽっぽや)」でモントリオール世界映画祭主演男優賞を受賞した。中国の新聞が「近代中国に影響を与えた外国人50人」の一人に選ぶなど、国際的に活躍。昨年も「あなたへ」で主演した。 受章の記者会見は開かず、コメント発表にとどめた高倉。山田監督は「おめでとうと彼に言いたいけど…。恥ずかしそうな顔が思い浮かびますね」と、高倉の人柄を思いやった。 ◆人生愛する心養い続けたい高倉は所属事務所を通して以下のコメントを発表した。 映画俳優として58年、205本の映画に出演させていただきました。 生きるために出合った職業でしたが、俳優養成所では「他の人の邪魔になるから見学していてください」と言われる落ちこぼれでした。それでも「辛抱ばい」という母からの言葉を胸に、それぞれの役の人物の生きざまを通して社会を知り、世界を見ました。 映画は国境を越え、言葉を越えて、“生きる悲しみ”を希望や勇気に変えることができる力を秘めていることを知りました。今後も、この国に生まれて良かったと思える人物像を演じられるよう、人生を愛する心、感動する心を養い続けたいと思います。 PR情報
おすすめサイトads by adingo
|