いつだって「何か」は他の何かを基準にしている。
貴方の大切な人も「貴方」という基準から存在している。
善も悪も大半は「人間」を基準にしたもの。
本来の「何か」姿は何処にあるのだろうか。
「基準」が発生するとどうしても「影」または「後ろ」が存在してしまう。
言い換えるならば「死角」という物になるだろう。
私はかつて若かった頃、「基準」というものを何より高い所、
即ち全てが見渡せる所に自分を置こうと試みた。
比喩するならば、高い山へ登り、眼下に広がる世界を「全て」としようとした。
その時私は優越感を感じ、のけぞって高笑いをした。
しかし、私の上には雲があった。
空に広がる広大な雲が。
私は酷く落ち込み、思案を重ねた。
結果、冒頭に述べた様に「存在」は「死角」を作ってしまう。
決して「全て」を見る事は出来ないのだった。
私はとうとう気が狂い、眼をえぐってしまった。
「やった!私は真理を手に入れた!!!」
そう言った私の耳に微かな心臓の音が聞こえた。
それはただ、私に新しい「音」の世界が誕生しただけだった。
貴方の大切な人も「貴方」という基準から存在している。
善も悪も大半は「人間」を基準にしたもの。
本来の「何か」姿は何処にあるのだろうか。
「基準」が発生するとどうしても「影」または「後ろ」が存在してしまう。
言い換えるならば「死角」という物になるだろう。
私はかつて若かった頃、「基準」というものを何より高い所、
即ち全てが見渡せる所に自分を置こうと試みた。
比喩するならば、高い山へ登り、眼下に広がる世界を「全て」としようとした。
その時私は優越感を感じ、のけぞって高笑いをした。
しかし、私の上には雲があった。
空に広がる広大な雲が。
私は酷く落ち込み、思案を重ねた。
結果、冒頭に述べた様に「存在」は「死角」を作ってしまう。
決して「全て」を見る事は出来ないのだった。
私はとうとう気が狂い、眼をえぐってしまった。
「やった!私は真理を手に入れた!!!」
そう言った私の耳に微かな心臓の音が聞こえた。
それはただ、私に新しい「音」の世界が誕生しただけだった。