選挙:知事選 告示 現職新人、一騎打ち 土砂降りの中、舌戦始まる /広島

毎日新聞 2013年10月25日 地方版

 任期満了に伴う知事選が24日告示された。いずれも無所属で、再選を目指す現職の湯崎英彦氏(48)=自民、民主、公明推薦=と、共産党系団体が擁立した新人の大西理氏(47)=共産推薦=の2人が立候補を届け出た。湯崎氏の1期4年間の県政運営に対する評価などを争点に、2氏による舌戦が17日間、繰り広げられる。投開票は11月10日。2候補はいずれも広島市内で第一声。土砂降りの雨の中、集まった支持者らを前にそれぞれ政策を訴えた。その後、選挙カーに乗り込み街頭演説などに回った。湯崎氏は大雨に伴う災害に備え、予定の途中で公務に戻った。大西氏も大雨のため街頭演説を予定の途中で切り上げた。期日前投票は25日から県内各地の市役所や町役場で始まる。投票期間は一部を除き来月9日まで。【中里顕】

 ◇投票呼びかけ発車

 県知事選挙が告示された24日、投票を呼びかける看板を取り付けた「花電車」の運行が始まった。広島電鉄の路面電車の側面に、ピンクの造花で飾った看板を設置。11月10日の投票日や「広島の 明るい未来を この1票で」というキャッチフレーズを書き入れている。

 花電車は、広島市選管が広電に委託して実施。今回は今年度広島市明るい選挙ポスター啓発コンクールで特選だった市立大塚中3年、武多実紀さんの作品「日本の未来に種をまく」をあしらった。市選管は「県政を決める大切な選挙。ぜひ投票に行ってください」と話している。【石川裕士】

 ◆立候補者の第一声(届け出順)

 ◇住みよい広島を実現−−湯崎英彦氏(48)=無現

 降りしきる雨の中、中区の白神社前にテントを張り出陣式に臨んだ。県選出の国会議員や県議、松井一実・広島市長など支援者ら約1500人(陣営発表)が見守る中でマイクを握り、「広島に生まれ、育ち、住み、働いて良かったと心から思える広島県を県民の皆さまとともに実現してまいりたい。そのための先導役として知事にもう一度押し上げてください」と訴えた。

 都道府県知事として初めて育休を取ったことや、自虐的観光キャンペーン「おしい!広島県」といったこれまでの取り組みを紹介。また救急医療用ヘリコプター(ドクターヘリ)の運行を始めたことなどを挙げ、「県民の現場の力、一歩前へ出るその力があってこそ広島県は変わって来た」と強調した。

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