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大鹿に絶滅危惧2類の鳥「ミゾゴイ」 リニア調査で確認  10月23日(水)

 

 世界の生息数が600〜1700羽とされ、環境省のレッドリストで絶滅の危険が増大している「絶滅危惧2類」に指定されているサギ科の鳥「ミゾゴイ」が、リニア中央新幹線の環境影響評価(アセスメント)に伴う調査で、下伊那郡大鹿村で確認されたことが22日、分かった。JR東海は環境アセスメント準備書に、工事に伴い「生息環境に変化は生じない」と明記しているものの、取材に対し「確認場所は工事に伴う改変地域から600メートル以内」と説明。付近の住民らは工事箇所近くで営巣も確認しており、鳥類の専門家は再調査の必要性を指摘している。

 絶滅危惧2類は、I類に次いで国内で絶滅の危険性が高いとされる種。国際自然保護連合(IUCN)の日本委員会(東京)によると、ミゾゴイは世界でも連続的な減少傾向にあると推測されているとして、IUCNのレッドリストでも絶滅危惧IB類に指定されている。県環境保全研究所(長野市)によると、県内では南信地方を中心に目撃情報はあるが、正確な生息状況は分かっていないという。

 準備書によると、大鹿村で春季に実施した調査で「1例(1羽)」を確認。改変地域からは「相当離れた地域であり、生息環境に変化は生じない」としているものの、「相当」がどの程度の距離かは明記していない。

 JR東海広報部は取材に、確認場所が改変地域から600メートル以内と明らかにした上で、生息環境に変化が生じないとした理由について「移動時に休息していた1羽と考えられるため」と説明。ただ「休息していた1羽」と推察した理由は示していない。

 一方、村内在住の県自然保護レンジャーの前島正介さん(64)は、リニアの工事箇所近くで営巣するミゾゴイとみられる鳥を2006年に撮影。日本野鳥の会(東京)自然保護室の鑑定でミゾゴイと分かった。村内の小林俊夫さん(68)は08年以降、工事箇所近くでミゾゴイとみられる鳥を多い時には10羽程度見たことがあるという。「ボォーボォー」という独特の鳴き声から、住民の間では「うなり鳥」と呼ばれている。

 中村浩志・信州大名誉教授(鳥類生態学)は「ミゾゴイは県内でも限られた場所でしか観察されていない数少ない鳥。生息地が工事用道路などから1キロの距離内にあるなら何らかの配慮が必要」と指摘した上で、「現地を再調査し、工事箇所を可能な限り生息地から離すよう検討するべきだ」としている。


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10月23日(水)の県内ニュース

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