社会人捕手をドラ１初指名！小林“慎之助塾”入門希望

巨人から１位指名され、ガッツポーズを見せる日本生命・小林

　「プロ野球ドラフト会議　ｓｕｐｐｏｒｔｅｄ　ｂｙ　リポビタンＤ」が２４日、都内のホテルで行われ、巨人は日本生命・小林誠司捕手（２４）を１位指名した。入札した東京ガスの石川歩投手（２５）はロッテと競合の末に敗れたが、巨人がドラフト１位で初めて指名した社会人捕手。即戦力の期待がかかるイケメン捕手は、「開幕１軍」を目標にすると断言。入団後はチームの大先輩になる阿部慎之助（３４）に師事して、追いつき追い越すことを誓った。

東京ドームでのチーム練習で笑顔の阿部

　端正なマスクから脂汗がにじんでいた。「頭が真っ白になりました。何を言っていいのか…。僕、そんなに汗かくほうじゃないのに」と小林は伝統の球団からの１位指名に緊張しまくり。同志社大４年の２０１１年には望んでも得られなかった最高評価。即戦力の期待がかかる社会人にふさわしく「目標は開幕１軍」と口元を引き締めたが、額をぬぐう手は休まなかった。

　球界ＮＯ１捕手とライバルになる。「阿部選手を見て感じながら、挑戦したい部分がある」と、究極のゴールとしてレギュラー奪取を誓った。「スローイングやフットワークという守備面は自信を持ってやりたい」と胸を張る通り、捕球から二塁送球の時間はプロでも最速クラスの１秒８。その強肩を生かすため、「まずはどんな形でもいいから教わりたい」と後継者として“慎之助塾”への入門を希望した。

強肩捕手の小林

　イケてるのは守備だけではない。ツイッターで「イケメンすぎる」と女性ファンから称賛の嵐。長野や坂本もしのぐ甘い笑顔にグッズなど営業面も期待が高まるが、「いやいや、すごい選手がたくさんおられる。それに僕はそこまで（ルックスに）自信ないです」と尻込みした。

　大阪生まれで、中学時代の泉北ボーイズでは阪神・藤浪の先輩。広島・広陵高では現広島・野村とバッテリーを組み、３年春夏と甲子園に連続出場。夏は準優勝に導いた。同大でも３年春から４季連続優勝に貢献。課題は打撃力と言われるが、実績は文句なし。プロ野球に、ひいき球団はなかったが、巨人には「選手それぞれの意識が高く、勝利という目標に向かって戦っているいいチーム」と好印象を持っていた。入団して真っ先にボールを受けたい投手は同級生の菅野。「堂々としたマウンドさばきをテレビで見ていた」。原監督についても「選手もファンも大事にする温かいイメージ」と、指揮官とのグータッチを思い浮かべた。

　誠司の名前通り、誠実な人柄。「野球人としても人としても、心から応援される選手になりたい。でも、まずは（社会人野球）日本選手権（２８日開幕、京セラＤ）を控えているので、優勝するためにどういう役割を果たすかに集中したい」と笑みをたたえた。阿部に追いつき、追い越して、イケメン捕手が巨人をけん引する。