“鯉”を手に胴上げされる大瀬良(撮影・山田喜貴)【拡大】
プロ野球ドラフト会議(24日、都内ホテル)抽選箱の前に立った広島の田村スカウトが、右手でガッツポーズ。3球団の競合となる中、追い続けてきた大瀬良(九州共立大)を射止めた。
「頭が真っ白で…。答えられないけど。自分が一番(大瀬良を)見てきたから、絶対に当たると信じていました」
真っ赤な顔、震える声でインタビューに応じた。それもそのはず。阪神・和田、ヤクルト・小川両監督の間に立つ姿は違和感だらけ。あれ誰? そんな雰囲気の中、左手で封を握った。
「よかったあ、ワシが引かんで。俺だったら(外して)ススッと帰っていた」
野村監督の第一声が舞台裏を物語る。1位が決定しないまま当日を迎えた。広島にとっては異例だが、同時に難航したのが抽選役だ。