UPDATE 2-米新規失業保険申請件数は35万件、予想ほど減少せず
(アナリストのコメントなどを追加しました。) [ワシントン 24日 ロイター] - 米労働省が24日発表した10月19日まで の週の新規失業保険週間申請件数は、季節調整済みで1万2000件減の35万件となっ た。ただ34万件を見込んでいた市場予想ほどは減少しなかった。カリフォルニア州でシ ステム障害により手付かずとなっていた申請の処理が続いていることが押し上げ要因とな った。 前週分は36万2000件と、当初発表から4000件引き上げられた。 労働省のアナリストは、カリフォルニア州で未処理となっていた申請への対応がなお 継続していると説明している。 JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は「労働市場のすう勢は、最近 の新規失業保険データが示すほどおそらく悪くない」との見方を示した。 カリフォルニア州の問題が落ち着けば、新規失業保険申請数は雇用市場の緩やかな回 復と整合する水準まで低下するとエコノミストはみている。 新規失業保険週間申請件数データは9月以降、新システム移行に伴うカリフォルニア 州のテクニカル障害でゆがみが生じており、労働市場の正確な状況を把握することが困難 になっている。 また最近では、政府機関の一時閉鎖による連邦職員による失業保険申請も押し上げ要 因となっている。10月12日までの週に連邦職員による申請は2万5939件減少した 。 労働市場のすう勢をより正確に示すとされる4週間移動平均は34万8250件と、 1万0750件増加した。 10月12日までの週の受給総数は8000件減って287万4000件。当該週の 受給総数は、10月の米雇用統計の家計調査の期間に含まれる。 新規失業保険申請件数データは、カリフォルニア州のシステム障害や政府機関の一部 閉鎖による影響でゆがみが生じているものの、総じて低下基調を保っており、雇用主がも はや積極的な人員削減を行っていないことを示している。 ただ、採用ペースはなお鈍い。第3・四半期の雇用者数の伸びは平均で月間12万9 000人と、今年上期の20万人をはるかに下回っている。 TD証券のエコノミスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏は「レイオフの面では改善 が見られる」としながらも、年明け早々も財政協議をめぐり不透明感が強いことから「レ イオフの動きは引き続き緩やかに正常化しても、企業は増員には慎重な姿勢を崩さない可 能性がある」と指摘した。 詳細は以下の通り。 (失業保険・Rは修正値) 日付までの週 申請件数 4週間移動平均 受給総数 受給者比率(%) 10/19/13 350,000 348,250 N/A N/A 10/12/13 362,000-R 337,500-R 2,874,000 2.2 10/05/13 373,000 324,750 2,882,000-R 2.2 09/28/13 308,000 305,000 2,902,000 2.2 09/21/13 307,000 308,750 2,921,000 2.2 09/14/13 311,000 315,250 2,821,000 2.2 09/07/13 294,000 321,750 2,788,000 2.1 08/31/13 323,000 328,750 2,815,000 2.2 エコノミスト予想 申請件数: 340,000 受給総数: 2.875 mln
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しびれ切らす米国投資家
日本の構造改革実行の遅れにしびれを切らした米国投資家の間で、日銀への追加緩和期待が膨らみつつあるという。
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