豪経済、成長加速には鉱業セクター以外への投資拡大が必要=中銀副総裁

2013年 10月 24日 14:41 JST
 
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[メルボルン 24日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のロウ副総裁は24日、長期にわたる資源投資ブームが後退するなか、鉱業セクター以外への安定的な投資拡大がトレンドに沿った成長回復に必要との見解を示した。

また、そうした投資を支える要因はすでに備わっていると指摘。豪ドルの下落、企業信頼感の改善、低金利に言及した。

ロウ副総裁は、豪ドルは過去1カ月間に反発したものの、4月につけた貿易加重ベースでの過去最高値を依然として8%程度下回っていると指摘。

「投資への効果を判断するのは依然時期尚早だが、(豪ドルの)下落は経済の一部分野に関する見通し改善につながっている」と述べ、観光業と製造業セクターに言及した。

さらに「(豪ドル)一段の下落は経済成長のバランス再調整に有益となる」との見解を示した。

メルボルンでの講演で語った。

副総裁は、9月の総選挙で企業寄りの保守派が勝利したことを受け、企業信頼感が改善していることにも言及。「企業は支出する準備ができている。雇用は創出され、所得は増加する傾向にある。これまでまったく注目されていなかった分野に機会が見いだされている」と述べた。

その上で「重要なのはこの信頼感の改善が持続するかどうかだ」と指摘。「世界経済の成長ペースが大方の専門家の中心的な予想に沿ったものとなれば、信頼感は海外でもオーストラリアでも、これまでよりも高い水準で持続する可能性は十分ある」との見解を示した。

一方、ネガティブな要因もいくつかあると警告。米国のデフォルト懸念につながった米連邦債務上限引き上げをめぐる対立が再燃する可能性に言及した。

また、国内の政策運営も重要だとし、「政策が予測可能で、市場の機能向上に向けた改革や生産性を高めるための改革への強い決意があれば、企業信頼感、つまり企業のリスクを取る姿勢は強まる見込みだ」と語った。

低金利についてもすでに経済に効果を与えており、その効果は今後も続くとの見方を示した。

副総裁は「いずれも確定要素ではないものの、豪ドル安、企業信頼感の改善、低金利は、今後数年間にわたって鉱業セクター以外の分野主導で経済が緩やかに拡大していくという、われわれの見通しの根拠となっている」と語った。

 
 
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