10月23日の海外株式・債券・為替・商品市場
(ブルームバーグ):欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。
◎NY外為:ドルや円に逃避買い、景気鈍化懸念で資源国通貨売り
ニューヨーク外国為替市場ではドルがカナダやオーストラリアなど資源輸出国の通貨に対して上昇。主要国経済に鈍化の兆しが表れている中、安全を求める動きとなった。
中国人民銀行(中央銀行)が引き締め政策に傾いているとの見方から景気見通しが暗くなり、ニュージーランド・ドルや豪ドルの下げが目立った。カナダ銀行(中銀)が成長見通しを下方修正したため、カナダ・ドルは下げた。米国の16日間に及ぶ政府機関の一部閉鎖を受け、エコノミストは成長率見通しを下方修正した。
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「米国の経済成長は従来考えられていたよりも打撃を受けた可能性が高く、そのため商品需要は考えられていたほど伸びない可能性がある」と述べた。
ニューヨーク時間午後5現在、ニュージーランド・ドルは米ドルに対して前日比1.4%安の1NZドル=83.93米セント。一時は1.8%下げ、8月5日以来の大幅安となった。豪ドルは一時1%下げた。
米ドルは対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ=1.3776ドル。一時は1.3793ドルと、2011年11月以来の安値を付ける場面もあった。
円は対ユーロで0.8%高の1ユーロ=134円15銭。一時は1.2%高と、日中取引としては8月27日以来の大幅な上昇となった。対ドルでは0.8%高の1ドル=97円38銭。一時は97円16銭まで上昇し、200日移動平均である97円28銭を上抜いた。
「最善の逃避先は円」ミラー・タバクのチーフ経済ストラテジスト、アンドルー・ウィルキンソン氏は電話インタビューで、「最善の逃避先は円のようだ。世界的にリスク回避の動きになっている」と指摘した。
銀行間資金の取引センターであるNIFCがまとめた加重平均によると、中国の7日物レポ金利は47ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.05%と、7月29日以来の大幅上昇となった。
人民銀の貨幣政策委員会の宋国青委員は20日、一段と中立もしくは引き締め気味になりつつあると述べていた。同中銀は先週から市場への資金供給を控えている。
UBSのシニア為替ストラテジスト、ジェフリー・ユー氏は「円の動きは市場が引き締めに関するどのような見解にもいかに敏感かを示している。アジアではリスク回避の動きがあり、円の支援材料となっている」と述べた。
株安S&P500種株価指数は0.5%下げ、MSCIアジア・太平洋指数は0.8%下落。ストックス欧州600指数は0.6%安となった。
テクニカル指標によれば、ユーロは対ドルでの上げが急ピッチ過ぎた可能性がある。対ドルでのユーロの相対力指数(RSI、期間14日)は前日に74に達した。同指数は70を上回ると、下落が近いことを示しているといわれる。この日は73。
原題:Commodity Currencies Drop Amid Bets Biggest EconomiesSlowing(抜粋)
◎米国株:S&P指数は6日ぶり下落、業績予想悪化や割高感で売り
米株式相場は下落。バリュエーションがほぼ4年ぶり高水準となったほか、キャタピラーやブロードコムなど企業の業績予想が期待外れな内容だったことが売りを誘った。S&P500種株価指数は前日、過去最高値を付けていた。
キャタピラーが安い。同社は2013年通期の売上高と利益見通しを下方修正した。半導体のブロードコムも下落。一方でボーイングは上場来高値に上昇。通期利益見通しの上方修正が好感された。コーニングは大幅高。20億ドル(約1960億円)の自社株買い戻しを取締役会で承認したほか、サムスンコーニング精密素材を完全子会社化することで合意した。
S&P500種 株価指数は前日比8.29ポイント(0.5%)安の1746.38。前日まで5営業日続伸していた。ダウ工業株30種平均は54.33ドル(0.4%)下げて15413.33ドル。
チェース・インベストメント・カウンセルのエドワード・ペインビン最高投資責任者(CIO)は「相場はかなり上昇していた」とし、「決算シーズンに向かう中でそうした動きになるたび、期待は高くなる」と述べた。
S&P500種は前日0.6%上昇し、過去最高値を付けた。雇用者数の伸びが鈍化したことで、金融当局が緩和策を継続するとの観測が広がった。
バリュエーションブルームバーグがまとめたデータによれば、S&P500種の株価収益率(PER、予想ベース)は前日に15.9倍と、09年12月以来の高水準となった。
S&P500種の構成銘柄のうち約87%で、株価が過去50日間の平均を上回っている。この比率は5月21日以降で最も高い。
アラン・グリーンスパン前連邦準備制度理事会(FRB)議長は、株式相場は最高値水準からさらに上昇する余地があるとの見方を示した。
グリーンスパン氏は23日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「ある意味で株価は実は比較的割安だ」と述べ、「いわゆるエクイティプレミアムはまだ非常に高い水準だ。これは株式相場の勢いがまだ最終的には上向くことを意味する」と続けた。
ブルームバーグのデータによれば、これまでに四半期決算を発表したS&P500種構成企業169社のうち、利益がアナリスト予想を上回ったのは76%、売上高が予想を上回ったのは54%となっている。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は0.7%上昇し13.42。
資源株も安いS&P500種の業種別10指数は7指数が下落。資源や選択的消費関連、金融の下げが目立った。
建設・鉱山機械メーカー最大手のキャタピラーは6.1%安の83.76ドル。下落率は11年9月以来で最大となった。
資源株は金や銅相場の下げに連れ安となった。中国の短期市場金利が上昇したことで、借り入れコスト増により中国の需要が鈍化するとの懸念が広がった。
ブロードコムは2.9%安の26.36ドル。発表によれば、10-12月期の売上高は約19億8000万ドル(約1900億円)プラスマイナス3%の範囲となる見通し。ブルームバーグが集計したアナリストの予想平均は21億3000万ドルだった。
原題:U.S. Stocks Decline on Earnings Forecasts After Five-DayRally(抜粋)
◎米国債::続伸、利回り3カ月ぶり低水準-緩和縮小先送りの観測で
23日の米国債は続伸。10年債利回り は3カ月ぶりの低水準をつけた。市場では米金融当局が緩和策の縮小を先送りするとの観測が広がっている。
前日の米国債は約1カ月ぶりの大幅高だった。9月の米雇用者数の伸びが予想以下にとどまったことが背景。米国経済の勢いはすでに減速しており、その後政府機関の閉鎖に至ったとの見方が広がった。
ファーマン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は22日、今月の政府機関の一部閉鎖について、10-12月(第4四半期)の同国の成長率を0.25ポイント押し下げ、10月に12万人の雇用が失われたとの試算を明らかにした。
ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券トレーディング担当シニアバイスプレジデント、マイケル・フランゼーセ氏は、「米国債は割高になりつつある」と述べ、「米金融当局は今も債券を購入している。誰もが景気の減速を指摘している」と続けた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.5%。一時は2.47%と、7月22日以来の低水準に下げた。同年債(表面利率2.5%、2023年8月償還)価格は3/32上げて99 31/32。
米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米国債の出来高は前日比14%減の2926億ドル。前日は3400億ドルだった。今年に入ってからの平均は3150億ドル。
RSIの変化メリルリンチ・オプション・ボラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は前日に63と、5月21日以来の最低まで下げた。同指数は今年5月9日に過去最低の49をつけた。
10年債利回りの相対力指数(RSI、期間7日)は25.8と、前日のの26.9から低下した。同指数は30を下回るか70を上回ると、方向感の変化を示唆するといわれる。
タームプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)は、米国債がここ4カ月で最も割高な水準にあることを示唆している。この日のタームプレミアムは0.14%と、6月19日以来の低水準となった。9月5日には年初来最高となる0.63%を付けていた。
ブルームバーグ米国債指数ブルームバーグ米国債指数によると、月初来のリターンは0.6%。年初からの下げを1.84%に縮小した。ブルームバーググローバル先進国ソブリン債指数は月初から1.17%上昇、年初来の下げは2.19%となった。
三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏は「景気の弱さを示す経済統計が続けば、10年債利回りは2.4%が誰もが考えている水準だ」と述べ、「米国債はかなり上昇した。市場は確実に、3月までは金融緩和の縮小なしというポジションだ」と続けた。
トレーダーの動向によると、米金融当局が2015年1月までに政策金利を引き上げる確率は26%。1カ月前は43%だった。
ブルームバーグが10月17-18日に実施した調査によると、エコノミストらは来年3月まで米金融当局が債券購入策を維持すると予想している。
原題:Treasury Yields Drop to 3-Month Lows on Bets Fed to StallTaper(抜粋)
◎NY金:反落、中国での需要減少の兆しやドルの持ち直しで
ニューヨーク金先物相場は反落。中国で延べ棒や宝飾品の需要が弱くなっている兆しが売り手掛かり。ドルが持ち直したことを受けて、代替投資としての金買いも後退した。
TDセキュリティーズ(トロント)の商品戦略責任者、バート・メレク氏は電話インタビューで、「中国での金現物需要はこれまでのように力強くない可能性がある」と指摘。「最近のドルの下落は行き過ぎとの認識も広がっている。金市場で新たにロング(買い持ち)を建てる動きは見られない」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12月限は前日比0.6%安の1オンス=1334ドルで終了した。
原題:Gold Futures Fall on Signs China’s DemandEbbs, Dollar’s Rebound(抜粋)
◎NY原油:約4カ月ぶり96ドル台に-全米で在庫積み上がり
ニューヨーク原油先物相場は下落、約4カ月ぶりの安値に下げた。米石油在庫統計で予想以上の在庫積み上がりが示されたことが背景。
UBSセキュリティーズのグローバル・エネルギー市場ストラテジストのジュリアス・ウォーカー氏は、「在庫統計を受けて極めて弱気な兆候があらためて示された」と述べ、「衝撃的だったのは米国全体での在庫積み上がりに加えて、クッシング在庫がまた増加したことだ。ファンダメンタルズは徐々に弱まっている」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前日比1.44ドル安の1バレル=96.86ドルで終了。終値としては6月28日以来の安値だった。
原題:WTI Crude Falls Near Four-Month Low as U.S.InventoriesIncrease(抜粋)
◎欧州株:反落、オレンジとSTマイクロ安い-四半期決算を嫌気
23日の欧州株式 相場は10日ぶりに下落した。オレンジやSTマイクロエレクトロニクスの減収が嫌気された。
フランスの電気通信会社オレンジは約2年ぶりの大幅安。同社は第3四半期に減益となった。半導体メーカーのSTマイクロは3カ月で最大の値下がり。同社決算は1億4200万ドルの赤字。
ストックス欧州600指数 は前日比0.6%安の318.99で終了。同指数は前日まで9日間の続伸が効いて、月初来ではなお2.8%高。
アルファ(フランクフルト)の株式販売トレーダー、クリストフ・ホック氏は電話インタビューで、「オレンジの決算は失望を誘う内容だった。これが電気通信銘柄を全体的に押し下げた」と述べ、「最近の大幅上昇で、買われ過ぎとなっていた」と付け加えた。
欧州の電気通信株指数は年初来安値を付けた6月24日以来、29%上昇している。これに対しストックス欧州600指数の同期間の上昇率は16%。
23日の西欧市場では、アイスランドを除く17カ国で主要株価指数が下落。仏CAC40指数は0.8%安、英FTSE100指数と独DAX指数はそれぞれ0.3%下げた。
原題:European Stocks Decline as Orange, STMicroFall on Lower Sales(抜粋)
◎欧州債:スペイン債上昇、リセッション脱却でスプレッドが縮小
23日の欧州債市場ではスペイン国債が上昇し、10年債利回りは3週間ぶりの水準に低下した。同国中銀が7-9月(第3四半期)にリセッション(景気後退)から脱却したとの判断を示したことが手掛かり。
同年限のドイツ国債 に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)はここ2年余りで最小に近付いた。スペイン経済の改善兆候で、同国債の魅力が増した。前日まで4営業日続伸していたドイツ30年債 はこの日はほぼ変わらず。同国は17億ユーロ相当の30年債を発行した。
INGグループのシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジアンサンティ氏(アムステルダム在勤)は「スペインがもはや景気後退下にないという事実は、同国政府の歳入が増えることから、債務削減が容易になるということだ」とし、「スペイン国債のスプレッド縮小につながるプラス要因の一つだ」と語った。
ロンドン時間午後4時37分現在、スペイン10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.13%。これは2日以来の低水準。同国債(表面利率4.4%、2023年10月償還)価格は0.535上げ102.15。ドイツ10年債とのスプレッドは3bp縮小の237bp。2日には230bpと、2011年6月以来の最小を記録した。
スペイン中銀が月報で公表した推計値によると、第3四半期の国内総生産(GDP )は前期比0.1%増。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト37人の予想中央値と一致した。4-6月(第2四半期)は0.1%減だった。
ドイツ10年債利回りは3bp低下の1.76%と、先月30日以来の最低となった。30年債利回りはほぼ変わらずの2.66%。
英国債相場は上昇し、10年債利回り は4bp下げて2.60%。一時は、8月27日以来の低水準となる2.59%まで低下した。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格は0.365上げ97.01。
イングランド銀行(英中央銀行)が23日公表した議事録によれば、今月の金融政策委員会(MPC)で、政策担当者らは満場一致により金融政策の現状維持を決めていた。
原題:Spanish Bond Yield Falls to 3-Week Low asNation ExitsRecession(抜粋)Pound Falls to 7-Week Low Versus Euro as BOERejects Rate Rise(抜粋)
更新日時: 2013/10/24 07:15 JST