〔クロスマーケットアイ〕短期売買で乏しい方向感、PMI受け過度な中国懸念後退

2013年 10月 24日 16:01 JST
 
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[東京 24日 ロイター] - マーケットは短期売買が主体で方向感に乏しい展開
となっている。10月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が堅調で、前
日広がった過度な警戒感は後退したが、買い戻しの動きは鈍い。長期金利は5カ月ぶりに
一時0.6%を割り込んだ。ただ、あくまでポジション調整の範囲内との見方も多い。個
別株は好業績に素直に反応しており、マーケット全体の地合いはそれほど悪くない。

    <慎重ムードは一服>

   中国の金融引き締め懸念は 「海外短期筋の仕掛け売りの材料にされただけ」(国内証
券トレーダー)との見方が多いが、市場に慎重ムードが拡散。高値警戒感があった欧米株
の下落などリスクオフ方向の動きが、不安をさらに駆りたてる展開となった。
    
    米重機大手のキャタピラー の第3・四半期決算は、鉱業向け重機の需要低迷
が響いて減収減益。通年の業績見通しも下方修正し、23日の米市場で同社の株価は下落
した。24日の東京市場でもコマツ などに連想売りが出するなど、中国を含めた
新興国経済への懸念が強まる展開となった。 

    そうした中で注目度が一段と上がったHSBC発表の10月の中国製造業PMI速報
値は、50.9と3カ月連続で節目の50を超え、7カ月ぶり高水準となった。新規輸出
受注指数が小幅上昇にとどまったこともあって完全な不安払しょくには至らなかったが、
前日広がった慎重ムードは一服している。
    
  東洋証券・ストラテジストの檜和田浩昭氏は「好不況の分かれ目とされる50を3カ
月連続で上回り、評価できる内容だ。夏場からの公共投資の効果が出始めているのだろう
」との見方を示す。
    
    上値は重いものの、ドル/円 は97円半ばまで戻り、日経平均 もプラ
ス圏に浮上した。10年長期金利 は一時、約5カ月ぶりに0.6%を割り
込んだが、利益確定売りが入り、大台を回復して引けている。
    ただ、市場では「本当に金融引き締めへの懸念であれば、PMIが良ければ景気過熱
が警戒されるはずだ。単に短期売買の材料にされているだけだろう」(国内証券)との声
も出ている。

      <好業績に株価は反応>
    
    マーケットの強気ムードが消えたわけでもない。景気への不安がある半面で、先進国
の金融緩和環境の継続期待が流動性相場を造成しているためだ。米量的緩和の長期化観測
はドル安・円高材料になるため、日本株にとってはマイナス面もあるが、リスク選好地合
いが維持されれば、下値は限定される。
    
    投資家の不安心理を示すCBOEボラティリティ指数(VIX指数) は3日
続伸しているが、依然13ポイント台。米財政協議が混乱を極めていた今月9日の21ポ
イント台から大きく低下したままだ。日本でも前日、売買高が膨らんだ11月限の日経平
均オプションの行使価格1万4000円のプットは、24日の市場では落ち着いた動きと
なり、ボリュームも半減した。
    
    過去最高値を更新していた欧米株だけでなく、日本でも日経平均は9日安値から23
日高値まで約2週間で1047円(7.6%)上昇しており、短期過熱感が強まっていた
。前日の株下落やドル下落は「海外短期筋のポジション調整目的の利益確定売り」(国内
証券トレーダー)との見方が多い。
   
    東京株式市場では、日経平均など指数は重いものの、日本電産 や日立製作所
 など業績上方修正を発表した銘柄は株価の反応も良く、市場関係者を安心させて
いる。円高進行懸念はあるものの、業績上方修正期待のある中間決算を控える現段階で売
り込むにはリスクもある。
    
    また中国の金融引き締め懸念について大和総研シニアエコノミストの斎藤尚登氏は、
杞憂(きゆう)にすぎないと指摘する。「9月以降、中国に外貨が大量に流入している。
放置すれば過剰流動性が発生するので、中銀が資金吸収しているだけだ。非効率な投資を
抑えるために来年の成長率目標は7.0%に引き下げられるとみているが、国債発行残高
はGDPの16%程度と余裕がある。景気が腰折れそうになれば経済対策を打てる潜在力
はまだ大きい」と話している。

 <東京市場 24日>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   日経平均      国債先物12月限      国債330回債    ドル/円(15:00)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  14486.41円           144.86円         0.610%        97.54/56円     
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    +60.36円            -0.05円        +0.010%        97.38/39円    
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
注:日経平均、国債先物、現物の価格は前引けの値。
    下段は前営業日終値比。為替はNY午後5時。
 
 
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*統計に基づく世論調査ではありません。