東京電力福島第一原発の汚染水タンク周辺の堰(せき)にたまった水について、東電は24日、暫定的な排出基準を超えた6区画から地下貯水槽への移送を始めたと発表した。放射性ストロンチウムなどベータ線を出す物質が1リットルあたり29~970ベクレル検出されたという。地下貯水槽では4月に2号貯水槽で汚染水漏れが発覚し、東電は七つある地下貯水槽を使わないと表明していた。

 東電によると、24日午前0時過ぎから4号貯水槽に移し始めた。貯水槽の容量は約4千トン。台風27号に備え、高さ約30センチの堰で囲まれた区画の水位を10センチ以下にするための措置という。

 地下貯水槽への移送について、原子力規制委員会は「東電の判断で使える」としている。一方、地元自治体からは「地下貯水槽から速やかに別のタンクに移送を」などとの要請があったという。

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