世界三大漁場のひとつに数えられる三陸沖、そこでは様々な海の幸が水揚げされます。
さらに養殖業も盛んで、その中から今回紹介するのは「三陸のホタテ」。三陸・岩手のホタテ?あまり聞きなれない方もいるかもしれませんが、実はその大きさ・質の良さから浜値日本一で取引されています。貝を開けた時の貝柱の大きさはまさに圧巻。
そんな三陸のホタテを扱う君ヶ洞一家。新鮮なものを消費者に届けたい。その想いが具現化したのが「泳ぐホタテ」です。日本全国どこへでも生きたまま届くホタテ、そこにはどのような仕組みが隠されているのか。そこにはホタテの気持ちになって考えた末、たどり着いた管理方法・発送方法がありました。
また大きく質の良いホタテはどのような環境で育っているのでしょう。
海の中を覗いてみると三陸の海の豊かさが垣間見えます。震災から2年半以上が経ち、漁業にも活気が戻りつつあります。
鮮度抜群なものを届けたいと始まった「泳ぐホタテ」には君ヶ洞一家のもう一つの想いがあります。「私たちは日本一高い値段で売って、日本一高く還元する」
三陸の海産物を支える漁師には稼げる環境を・そして三陸の海の幸のあるべき評価のために。君ヶ洞一家の挑戦を「泳ぐホタテ」から学びます。
取材後記
宮崎格ディレクター
取材全体を通して君ヶ洞さん一家から伝わってきたもの。それは新鮮なホタテを届けたいという想いもさることながら、漁師が誇りをもって働ける環境を作りたいという想いでした。
「三陸産」と言えば、全国的にも通じるブランドだと思います。
しかし、良いものが獲れる環境であっても、価格の下落などによりそれを獲る漁師の数が減っては意味がありません。
浜値日本一といわれる三陸のホタテを、さらに高く買い、「泳ぐホタテ」としてブランド化し高く売る君ヶ洞一家。それは三陸の海の幸をきちんと評価してもらうためでもあります。
「泳ぐホタテ」をきっかけとして、三陸の海の幸があるべき評価になるために。
漁師には正当な賃金を、収入が増えることによって漁師にはいいものを提供するようさらなる努力を期待する。
震災後、活気をとり戻しつつある岩手の漁業。
これからも漁師がおいしい海の幸を届け続けるために、漁業が復活・発展するために、消費者である私たちは普段食べている、海の幸を含めすべての食材に感謝し、きちんと評価していくことが大切なのだと感じました。