【Ｆ東京】ポポヴィッチ監督退任も「いい形で仕事終わらせる」

　Ｆ東京は２３日、ポポヴィッチ監督（４６）の今季限りでの退任を発表した。２２日に契約不更新が決まった指揮官はこの日、東京・小平市内での練習前に選手へ退任を伝えた。今季リーグ戦５試合を残し、現在勝ち点４７の７位。ＡＣＬ出場圏内の３位以内に入る可能性が残っており、「いい形で仕事を終わらせたい」と話した。

　ポポヴィッチ監督は、就任初年の昨季リーグ戦で１０位。天皇杯も２回戦で敗れ、無冠に終わった。今季もナビスコ杯で予選敗退し、リーグ戦も逆転Ｖは絶望的。阿久根謙司社長（５２）は「取りこぼしや少しのミスで、現在の順位になっている」と、タイトル争いに加われなかったことを退任理由の一つに挙げた。

　中位に甘んじた一方、今季ここまでリーグ単独３位の５４得点と、攻撃力強化には成功。阿久根社長は後任候補について、「攻守に支配するサッカーを継承し、優勝争いに関われる人物」と説明。関係者によれば、イタリア人で元セリエＡ・チェゼーナ監督のフィッカデンティ氏（４５）のほか、元鹿島監督のオリヴェイラ氏（６２）、元大分監督のシャムスカ氏（４８）らブラジル人指揮官も候補に、人選を進める見通しだ。

　◆ランコ・ポポヴィッチ　１９６７年６月２６日、セルビア生まれ。４６歳。０６～０７年に広島でコーチを務め、０９年７月に当時Ｊ１だった大分監督に就任。同年１２月、クラブのＪ２降格に伴い退任。１１年はＪＦＬの町田を指揮し、Ｊ２昇格に貢献。１２年からＦ東京の監督に就任し、昨季はリーグ１０位。今季はここまで勝ち点４７の７位。監督成績はＪ１通算７９試合で３４勝１６分け２９敗。１８３センチ、８１キロ。