【元ヤクルト名スカウト・片岡宏雄氏がドラフト金の卵を分析(2)】球界は捕手不足。4季連続出場の甲子園で通算4割7分3厘、5本塁打と驚異の打棒を披露した森友哉捕手(18=大阪桐蔭)はどこの球団も欲しがる魅力的な選手だと思う。普通、捕手の評価というのは肩とかリード面とか守りが一番重要になってくるものだが、森の強みは何といってもバッティング。スイングがものすごく速い。捕手でこれだけのバッティングができる高校生は、今まで見たことがないぐらいずぬけている。球のはじきはいいし、リストは柔らかくて、しかも強い。
これだけバッティングが良いとパ・リーグ球団に行けばDHで1年目からいきなり出場できるかもしれない。そうやって1年ぐらい試合に出て勉強すれば本当に楽しみな選手になりそう。もちろん、入団するチームの状況によっては、即戦力で開幕スタメンマスクなんてこともあるかもしれない。それぐらいの器を持っている。
ただ、捕手というポジションはそんなに甘いものではないのも事実。レギュラーを獲得するのは決して簡単なことではない。だから焦らずにやってほしいね。森には(2012年に)藤浪(阪神)をリードして甲子園という大舞台で優勝した経験がある。センスがなかったら全国制覇なんてできないのだからね。
注意しなければいけないのは、ドカベン(1979年に浪商からドラフト2位で南海入りした香川伸行捕手)みたいに太りすぎないこと(※香川は入団時から体重95キロの巨体。その後120キロ超と太りすぎが原因で成績不振に陥った)。森は、ちょっと体つきが太りやすいタイプに見える。太るとフットワークが悪くなってスローイングも遅くなる。最近の投手はフォークが多くてワンバウンドが多い。それを止めるにはフットワークが良くなければできない。キャッチングが悪いと投手まで駄目になってしまう。気をつけないといけない。
でも、怠けずにトレーニングをきっちりやって体づくりをすれば、プロでも相当やれるんじゃないかな。谷繁(中日)や伊東(元西武、現ロッテ監督)みたいな捕手になれると思う。一流になれる素材であるのは間違いない。
【片岡宏雄氏がドラフト金の卵を分析(1)】桐光学園・松井は1年目から10勝できるか
☆かたおか・ひろお=1936年6月15日生まれ。大阪府出身。浪華商(現大阪体育大学浪商)で3季連続甲子園出場。立大では強肩強打の捕手として長嶋茂雄(巨人軍終身名誉監督)、杉浦忠(元ダイエー監督)らと4連覇を達成。中日、国鉄を経て、69年からヤクルトのスカウトに就任し、古田敦也、高津臣吾らを発掘した。スカウト歴30年以上を誇る生き字引。
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