台風27号の接近に備え、東京電力は23日、福島第一原発の汚染水タンク群を囲む堰(せき)内の水を地下貯水槽に移すと発表した。地下貯水槽は4月に高濃度汚染水漏れが発覚し、使わない方針だった。さらに堰内の水の計測手順の簡略化も表明。東電は「汚染水を外に出さないための一時的な運用」と説明している。

 東電によると、堰内にたまった水を貯蔵タンクのほか、三つの地下貯水槽にためるという。うち一つは16日の台風26号と、20日の大雨の際にすでに「緊急」として使っている。

 今のところ、これら三つの貯水槽で漏れは確認されていない。だが、東電の広瀬直己社長は別の地下貯水槽で汚染水漏れが発覚した後、地下貯水槽は使わないなどと発言していた。

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