最近、食生活を変えています。
「それを食べなければ死にますか?」
きっかけは色々あるんですが、そのひとつは書籍「有意義な生き方」に掲載されていた、仏教的な考え方に触れたこと。初期仏教において、出家者は次のような問いに向き合うそうです。
私たちは次のように問いかけなければなりません。
「あなたは死を避けるために食を摂取していますか?」
これは真面目に考えなければなりません。
「今、この食べ物を食べていますが、これを食べなければあなたは死にますか?」と。「はい」と答えるならば、正道です。(中略)「いいえ」と答えるならば、邪道です。
世の中には無限の問いがあれど、ここまでストイックなものは珍しいです。すみません、ぼくは全然「はい」と言えません。スタバでダークモカチップフラペチーノ飲んでる場合じゃないですね。
その理由はけっこう合理的です。
ブッダを信じて「昼食を食べたのだからパフェを食べるのを止めよう」と決めた人は幸せにならないでしょうか?幸せになります。病気になるでしょうか?病気になりません。お金が足りなくなるでしょうか?足りなくなりません。その人は法に守られているからです。
たしかに…。暴飲暴食やめれば、間違いなく、財布も健康も守られますね。
そんなわけで、ぼくは最近、特に外食をする際に「今、この食べ物を食べていますが、これを食べなければあなたは死にますか?」と問いかけるようにしています。もともと小食&節約が好きなので、けっこう楽しいです。
ダイエット法としても有効な気がしていて、この問いを常に自分に突きつければ、まぁ、確実に痩せることができるでしょうね(ちなみにぼくは元々痩せぎすで、48kg/165cmです)。
とはいえ、仏教はストイックすぎる修行を相対化する「中道」というロジックを持っています。「今、この食べ物を食べていますが、これを食べなければあなたは死にますか?」と問いかけつづけて死んでしまうのは、バカな話です。
仏教徒は「宴会禁止」なのではなく、中道を歩むのです。「食の中道」とはどういうことでしょうか?もし必要であれば、パーティーをしてもいいのです。子どもが小さいのならば、彼らは誕生パーティーを期待しているのだから、それぐらいはやってもいいし、他の友達を呼んでもいいでしょう。
いままさに勉強中なので間違っているかもしれないのですが、「今、この食べ物を食べていますが、これを食べなければあなたは死にますか?」という問いに対して「うーん、まぁ、多分死なないけれど、必要最低限だとは思うから、とりあえず食べます」という答えを持ち出すことは、仏教的には「中道」なんじゃないかと思います。
というわけで、現在ダイエットに励んでいる方はぜひ「今、この食べ物を食べていますが、これを食べなければあなたは死にますか?」という問いかけを自分に対して行うようにしてみてください。この問いはかなり力強いので、人によっては、その日から行動が変わるはずです。