トルコ中銀、政策金利を据え置き 利上げを通貨防衛に利用せずとの方針堅持
[イスタンブール 23日 ロイター] - トルコ中央銀行は23日、主要政策金利である1週間物レポレートを4.50%に据え置いた。
中銀は利上げを通貨リラの防衛手段として利用しないとの方針を堅持。上限金利である翌日物貸出金利も7.75%、下限金利の翌日物借入金利も3.50%に、それぞれ据え置いた。
リラを含む新興国通貨は、米連邦準備理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小を見送って以来急上昇。今月に入ってからは、FRBが来年3月までは現在の量的緩和策を維持するとの観測が高まったことで一段と上昇している。
ロイターがエコノミスト15人を対象に実施した調査では、全員がすべての主要金利が据え置かれるとの予想を示していた。
中銀はインフレは低下を続けると予想。ただ、為替相場がこのところ大きく動いていることから、コアインフレ指数は当面は目標を上回り続けるとの見方を示した。
中銀は声明で「インフレ見通しが中期目標と一致するまで、政策委員会は慎重な金融政策スタンスを維持し、適切な頻度で追加金融引き締めを実施し続ける」とした。
バシュチュ総裁はこれまでに数回、中銀に金融政策を近く変更する計画はないとの立場を表明してきたため、この日の決定を受け金融市場で目立った反応は見られなかった。
トルコリラ は9月5日に1ドル=20.840リラと過去最低水準を更新。その後約5%上昇し、この日の取引では1.9725リラ近辺で推移している。
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