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政治
「家族制度を守れるのか」 婚外子相続の民法改正、自民から慎重論噴出
党内で慎重論が強いのには理由がある。法律婚と事実婚の法的な格差をなくせば国民の結婚観や家族観に誤った影響を与えかねず、事実婚が増え、家族制度が崩壊しかねないという懸念が拭えないからだ。最高裁決定が婚外子の相続差別を違憲とした理由に「社会動向や家族形態の多様化」を挙げたことにも、「根拠が曖昧だ」との批判がある。
それでも政府高官は23日、「最高裁決定を受けた法改正だからやるしかない」と語り、あくまでも臨時国会で民法改正案を成立させる意向を示した。公明党の石井啓一政調会長も「速やかに法的措置を取るべきだ。自民党は検討作業を急いでほしい」と早期改正を求めた。
自民党法務部会は近く民法改正案の法案審査に入る予定だが、大塚拓法務部会長は23日、記者団に対し「(党内了承の)見通しは分からない」と語った。
婚外子相続に関する最高裁決定 最高裁大法廷は9月、結婚していない男女間に生まれた非嫡出子(婚外子)の遺産相続分を嫡出子の半分と定めた民法の規定を「違憲」と判断した。理由に「社会動向や家族形態の多様化、国民意識の変化」などを挙げた。
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