日本政府観光局(JNTO)が23日発表した9月の訪日外国人客数は、前年同月比32%増の86万7100人と9月としては過去最高になった。2012年9月の沖縄県尖閣諸島の国有化以降、減っていた中国からの訪日客が1年ぶりにプラスに転じた。消費額の大きい中国人客の回復は小売店や観光地などに恩恵をもたらしている。
中国からは28%増の15万6300人と、10年9月の13万7333人を抜いて、9月として過去最高。「中国人客の回復は個人から団体旅行に広がってきた」(JTB)。JNTOによると、昨秋から訪日客の6~7割を占める団体客が大きく減ったが、足元は中国内で訪日ツアー販売の自粛ムードが和らいだという。
国・地域別で最も訪日客数が多かったのは台湾だ。20万6800人と75%増えた。9月に格安航空会社(LCC)が新規就航したことが追い風。観光査証(ビザ)の発給要件の緩和などで、東南アジア6カ国からも7万6600人と35%増えた。タイ、シンガポール、マレーシア、ベトナムがそれぞれ9月として過去最高を記録した。
訪日外国人の増加は、観光や買い物などを通じて国内消費を活性化する。とりわけ中国人客は訪日旅行中の平均支出額(12年)が1人あたり16万円と外国人全体より約4万8000円多く、景気に与える影響も大きい。
プリンスホテルでは中国人の宿泊者数が急増している。9月は新宿プリンスホテル(東京・新宿)が前年同月比93%増、サンシャインシティプリンスホテル(同・豊島)も48%増になった。
家電量販店を巡る中国人の姿も目立ってきた。ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba(東京・千代田)は「昨年の同時期と比べ中国人客が2割程度増えた」。ビックカメラでは10月(12日まで)の免税取扱額が前年同期比4倍になり「外国人客の半分以上が中国人との印象だ」。
地方に足を向ける中国人も拡大。外国人向け沖縄旅行を扱う沖縄ツーリスト(那覇市)では「6~7月ごろから中国人客が回復している」。
1~9月の訪日外国人客数は773万1400人。中国からの客足が戻り、政府目標の年間1000万人の達成も現実味を帯びてきた。
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