打撃練習をする村田(左)と阿部=東京ドームで(市川和宏撮影)
|
 |
ミスターパワーでV2だ! 巨人の原辰徳監督(55)は22日、東京ドームでの全体練習前に長嶋茂雄終身名誉監督(77)と東京都内で会食した。昨年もポストシーズン前に行った「縁起もの」の会食。長嶋名誉監督が現役選手だったV9時代以来となる40年ぶりの日本一連覇へ、数々のミラクルを実現してきた大先輩からパワーを注入された。
足取り軽やかに球場入りした。「日本シリーズ前は、いつもごちそうしてくれるんだよ」と原監督。「日本橋にある(長嶋終身)名誉監督が一番好きなお店」でステーキに舌鼓を打ったという。
昨季はペナントレース終了後に会食し、そのままクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを勝ち抜き、頂点まで駆け上がった。特にCSファイナルステージでは中日に3連敗してから大逆転している。
今季は時間がとれずCS後にずれ込んだが「いつものように、いろいろと(話した)。まあ、激励を受けたということだね」。日本シリーズを前に縁起の良い会食で元気をもらった。
前夜、パ・リーグのCSファイナルステージを楽天が制した。巨人が先に日本シリーズ進出を決め、待つこと3日。対戦相手が決まり、原監督は「見どころがたくさんあるよね。一番新しい球団と一番歴史のある球団(の戦い)とか。良い日本シリーズになると思うよ」と幕開けが待ち切れない様子だ。
仙台では初となる頂上決戦。昨季の日本一チームを率いて乗り込む側も誇りを感じる。「独特の良い雰囲気があり、ビジターチームでもホスピタリティ(おもてなし)を感じる、すばらしい球場。今回初めてKスタ(宮城)で日本シリーズが行われ、相手がわが軍であるのは、ジャイアンツにとっても素晴らしいニュースだ」
巨人の日本一連覇は1973年のV9以降、長きにわたり一度としてない。原監督は「それだけ難しいということでしょうね」。だが、それこそが今季掲げてきた最大のミッション。「今年は2月1日から、それに対してスタートし、継続中。あと一山という意識はある」。V9戦士であり、監督としても2度の日本一に輝いた長嶋終身名誉監督の目に見えないパワーも糧に、40年ぶりの偉業に挑む。 (小林孝一郎)
この記事を印刷する