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干しアワビ加工場完成 来月から本格操業 宮古・田老

完成した工場で、小林社長の説明を受ける山本市長(右端)

 東日本大震災後に岩手県宮古市が誘致した干しアワビ加工・販売最大手「神野商店」(堺市)の田老工場が22日、完工した。アワビ漁が始まる11月から本格操業する。
 工場は鉄骨平屋で、被災した同市田老地区の水産加工団地に整備。倉庫なども合わせた延べ床面積は約1190平方メートル。総事業費は約3億5000万円で、国の水産復興整備事業費を活用した。
 アワビは宮古産を使い、干しナマコとともに加工し香港へ輸出するほか、国内の都市部に出荷する。他の水産物を使った新商品も開発し、工場を通年で稼働させる。本年度は地元から35人を雇用し、4年後には55人まで増やす予定。
 完工式には関係者約50人が出席。山本正徳市長は「アワビなど宮古産の加工物が商品化され、水産業の復興につながる」と期待を寄せた。同社の小林智子社長は「関西にも岩手県沿岸の商品を広めたい」と話した。
 神野商店の干しアワビ加工場は宮古、釜石両市に計5棟あったが、津波でいずれも流失。ことし1月、宮古市と工場立地協定を結んだ。宮古市の企業誘致実現は震災後初めて。


2013年10月23日水曜日

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