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台風26号による伊豆大島(東京都大島町)の土石流被害で、町は22日、台風27号の接近に備え、避難時に支援が必要な高齢者や障害者約500人を対象に島外に避難する意向があるかどうかの聞き取り調査を行った。希望者は23日にジェット船チャーター便で東京・竹芝へ移送する予定。避難を望まない住民の声も上がっており、大島で生まれ育った無職の柳瀬源二郎さん(84)は「長くは歩けないし、島を離れたくない」と胸中を明かした。
甚大な被害に見舞われた伊豆大島の元町で妻、息子と3人暮らしの柳瀬さんの自宅には午前10時ごろ、地元消防団職員が訪ね、意向を聞いた。避難先までは都職員が誘導し、住居も用意されるが、柳瀬さんの答えはノーだった。「できれば行きたくない。自分の家が一番だ」。島外避難を拒絶した。
柳瀬さんは大島で生まれ、工務店を営んできた。三原山が噴火して全島民が避難した1986年11月には行政に従い、島外へ逃れたが、80歳を超え心臓にペースメーカーを入れている現在は容易ではない。82歳になる妻も、足が悪いという。「2、3日よそにいるだけでも体調が悪くなるんで。また台風が来たら(避難所がある)大島高校の近くの娘の家に行く。島の中にも安全な場所はあるんじゃないか」
島外へ出たくないもうひとつの理由は、姪の河野淳子さん(71)と淳子さんの夫・義彦さん(83)がいまだに行方不明だからだ。姪夫婦の自宅は土砂崩れが直撃し、多くの家屋がなぎ倒された元町神達にあった。柳瀬さんは「早く見つかってくれればいいんだけど…」とつぶやいた。
三原山山麓の西側にある元町神達では22日も自衛隊員を増員しての捜索活動が続いたが、依然として難航。道路は土砂に寸断され、なぎ倒された木々の隙間には電柱や道路標識が挟まっている。民家はほぼ倒壊。塩の加工工場のガラスはすべて割れ、地区内の「ホテル椿園」は建物の半分が土砂で埋まっていた。
22日現在、河野さん夫妻の行方の手がかりはつかめていない。夫婦をよく知る元町在住の60代の主婦は「本当にきれいでいい夫婦だった。見つかるまでは、また台風が来ようと島を出る気になんてなれないでしょう」と柳瀬さんの心情を代弁した。
町によると約500人を対象とした意向調査の結果、島外避難を希望したのは80人と介助者39人の計119人(22日午後6時現在)だという。
(2013年10月23日06時05分 スポーツ報知)
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