初診の方のご感想

初診・空き状況

毎日初診を受け付けております。
03-5459-8885

までお気軽にお電話ください。
★メールからも行えます。

お知らせ


メディカルリサーチにて「安心できるお医者さん」に選ばれました。

「ぼくの体はツーアウト」にてご取材を受けました。

医師・スタッフ募集


医師・スタッフ募集しております。こちらからお気軽にご応募ください。

来院エリア

葛西 神谷町 押上〈スカイツリー前〉 入谷 北千住 木場 行徳 京橋 錦糸町 桜田門 志茂 新大塚 日本橋 人形町 住吉 八丁堀 根津 築地 月島 虎ノ門 仲御徒町 本駒込 町屋 三越前 南阿佐ケ谷 南行徳 南砂町 南千住 三ノ輪 茗荷谷 湯島 東陽町 豊洲 新御茶ノ水 千駄木 西船橋 麹町 門前仲町 有楽町 中野坂上 新木場 千川 竹橋 辰巳 二重橋前 原木中山 半蔵門 東銀座 方南町 永田町 中野新橋 中野富士見町 西葛西 西ケ原 妙典 目黒(新宿リンク) 四ツ谷 四谷三丁目 六本木一丁目 早稲田 地下鉄成増 北綾瀬 和光市 地下鉄赤塚 明治神宮前〈原宿〉 小竹向原 国会議事堂前 小伝馬町 乃木坂 代々木上原 代々木公園 北参道 赤羽岩淵 麻布十番 綾瀬 淡路町 市ケ谷 稲荷町 浦安 江戸川橋 王子 王子神谷 大手町 荻窪 落合 外苑前 要町 茅場町 神田 清澄白河 銀座一丁目 後楽園 護国寺 白金台 白金高輪 新高円寺 新宿御苑前 新宿三丁目 新富町 新中野 神保町 水天宮前 末広町 雑司が谷 高田馬場 溜池山王 田原町 西早稲田 東高円寺 氷川台 日比谷 広尾 平和台 上北沢 八幡山 芦花公園 千歳烏山 仙川 つつじヶ丘 柴崎 国領 布田 調布 永福寺 久我山 三鷹台 井の頭公園 吉祥寺 池尻大橋 駒沢大学 桜新町 用賀 二子玉川 二子新地 高津 溝ノ口 上野毛 等々力 自由が丘 都立大学 学芸大学 緑が丘 祐天寺 中目黒 代官山 多摩川 新丸子 武蔵小杉 蒲田 幡ヶ谷 笹塚 代田橋 明大前 下高井戸 初台 東松原 池ノ上 新代田 桜上水 駒場東大前 御茶ノ水 本郷三丁目 中野 秋葉原 恵比寿 目白 九段下(上野リンク) 大宮 赤羽 新大久 飯田橋 市ヶ谷 千駄ヶ谷 四ツ谷 目白 九段下(新宿リンク) 練馬 板橋 大塚 巣鴨 中目黒 六本木 横浜 赤坂 下北沢 九段下(池袋リンク) 品川(上野リンク) 表参道 青山一丁目 三軒茶屋 赤坂見付 五反田 自由が丘 旗の台 田園調布 大崎 日暮里 浅草 御徒町 田町 新橋 有楽町 東京 鶯谷 駒込 原宿 目黒 代々木 品川 九段下 新江古田 春日 神楽坂 永田町 霞ヶ関 銀座 日比谷 都庁前 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 心療内科 Google+

制作中です

 

 

渋谷心療内科・ゆうメンタルクリニック秘密コラム

「藤子・F・不二雄が最後に伝えた、

人生をやり直すことの意味」

 

 

さてあなたは、藤子・F・不二雄先生をご存じでしょうか。

おそらく「知らない」という方は、ほとんどいないのではないでしょうか。

マンガの神さまといえば、もちろん手塚治虫先生ですが、個人的には、藤子・F・不二雄先生の方が好きだったりします。

 

さて先生と言えば、多くの方がご存じなのは、やはり「ドラえもん」や「パーマン」など、子供向けの作品ではないでしょうか。

しかし、先生は30代半ばころから、「SF短編集」というものを執筆されています。


その数、全部で112作。

子供にも大人にも楽しめる、いえ大人になってはじめて理解できるような内容でいっぱいです。

大人向けのファンタジーと言えますでしょうか。

これはホント、ドラえもんを楽しんだことのある、すべての大人に読んでほしい。
心からそう思います。

 

さて、それはそれとしまして。

ここでは、その中でも特にご紹介したい話があります。

 

それこそが、この話。


(c)藤子・F・不二雄/小学館・中央公論社(以下同じ)
 

タイトルは「分岐点」。

 

主人公である男性は、今、妻と結婚生活を送っています。

 

 

しかし妻は嫉妬深く、彼はあまり幸せではありません。

 

そんなとき、彼はある女性と再会します。

それは10年前に、結婚を考えていた、もう一人の女性。

 

彼は二人のうち、どちらと結婚するか迷った挙げ句、今の妻と結婚していたのです。

 

 

その女性がいまだに魅力的であることを再確認して帰宅すると、やはり妻は責めてきました。

攻撃はそれだけに留まりません。

 

あまりの状況に、彼は家から逃げ出します。 

そんなときです。

一人のホームレスが「人生をやり直してみないか?」と言って来ました。

 

彼は思わずそれに「YES」と言います。

もちろん、やり直したい「分岐点」は、たった一つ。

10年前に戻って、もう一方の女性と結婚することです。

 

彼は言われるまま、分岐点に向かって、歩いていきます。

 

そして。

その分岐点から、もう一方の女性と結婚している人生を、歩くことができたのです!

 

あぁ、これでめでたしめでたし…と思いますでしょうか。

 

……しかし。

 

その女性も。

結婚した直後から、何度もイヤミを言うようになってきました。

 

そしてラストで、彼は娘にたいして、こう言います。

 


「おまえもやがて、人生の岐路に迷う日がくるだろう。
判断をあやまることのないよう、パパは祈るよ」

 

そう。

彼はやはり後悔し、「もう一方の女性と結婚しておけば」と、常に考えているわけです。

もちろん、その女性が嫉妬深くなる…ということはまったく知らず、「彼女なら、優しくてしとやかなのに」なんて考えているかもしれません。

 

非常に切なくシニカルな話です。

あえて一言で言うなら、「どんなにやり直しても、結局は同じだよ」ということになりますでしょうか。

この話はとても趣深く、人生でやり直しを考える人にとって、一つの指針になるかもしれません。 

この話を藤子先生が描かれたのは、40代前半のときです。

 

もしかしてですが…。

先生自身、心のどこかで、自分にそう言い聞かせている部分があったのかもしれません。

 

しかし。
実は先生が57歳のときに描かれた「未来の想い出」という話があります。

 

こちらは短編ではなく、長編です。

 

この話の主人公はマンガ家。

彼は少しイヤミな女性と結婚し、あまり満たされない生活を送っています。

 

ストレスを抱えつつ、ゴルフに向かう主人公。

 

そのときです。
彼はゴルフで、ホールインワンを出しました。

その喜びのショックで彼の意識は飛んでしまい…。

 

過去に戻ってしまいました。

 

ただ彼には「やり直した」という記憶がないため、同じ人生を、そのままもう一度繰り返すことになります。

 

 


 

その中で、彼の憧れの女性であった「晶子」と出会います。

 

 

晶子はヌ―ドモデルとして生計を立てていました。
 

話はそれますが、藤子不二雄先生の作品で「エスパー魔美」というものがありまして。

その中でも、ヒロインが、父親の描く絵のヌ―ドモデルになる、という、よくよく考えると結構アブノーマルなシーンがあります。

藤子先生、結構、こういうシーンが大好きです。

そういえば、かの「ドラえもん」でも、しずかちゃんの入浴シーンが何度も出てきました。

 

自分自身が、「マンガで分かる心療内科」の中でセクシー系なシーンを多発するのは、決して自分の趣味ではなく、藤子不二雄先生への憧れによるものであるとご理解ください。
…うん。そういうことに。

 

いずれにしても、とにかく彼はその晶子と恋愛関係になるわけです。

 

しかし。

 

晶子の父親が倒産し、自殺。

 

そしてそれにより、火事に包まれ、本人も亡くなってしまいました。

 

その失意の中、彼は、

現在の女性と結婚することになったのです。

 

そしてまったく同じ人生を送り…。

それを繰り返すはずだったのですが…。

 

ただ途中、彼は交通事故にあい、「自分が同じ人生を繰り返していること」を把握します。

 

その結果、「自分の人生を、変えてやろう!」と考えるのです。

 

 

それを決心し、やり直しの当日、彼は現在の妻に言います。

 

「ぼくはいい夫じゃなかった」
「新しい人生では、ぜひ幸せになってください……」

 

味わい深いです。

最初に紹介した作品「分岐点」では、現在の妻に、何のあいさつもなくやり直したのと、対比的です。

一方的ではありますが、明確に「決別」しています。

 

そして彼は、その記憶をもとに人生をやり直しますが…。

 

運命は非情です。

彼がどんなに頑張っても、晶子は再び、火事に包まれてしまいます。

 

しかし…!

彼は身を捨てて、彼女の元へ走りました。

 

その、結果。

彼は運命に打ち勝ち…。

 

 

晶子と、幸せな人生を「やり直す」ことに、成功したのです。

 

 

以上、二つの作品の違い、いかがでしたでしょうか。

 

40代前半のころに描かれた「分岐点」では「やり直しても意味がない」と語っているにも関わらず。

50代後半の「未来の想い出」では、「やり直しで、本当の幸せを手に入れている」のです。

 

これ、どちらが正しい、ということはないと思います。

それぞれに真実ではないでしょうか。

 

ただ。

僕は思います。

「やり直しても意味がない」というのは、より分かりやすくいえば、「誰もが憧れる理想の幸せなんて、世の中に存在しない」というのと同じです。

 

でも。その先生が。

62歳で亡くなる、その数年前。

人生の最後にして、

「でもやはり、この世の中のどこかに、その理想の幸せは存在する」

という考えに至った…。

 

 

これが、とても切なく…。
それでいてとてもあたたかく、僕の心に刺さります。

 

あなたは、いかがでしょうか?

「やり直してもしょうがない」「やり直しには意味がある」

どちらの考えの方が、しっくり来ますでしょうか?

 

重ねて僕は、どちらも真実ではないかと思います。
 

であれば。

やり直すにしても、今の道を進むにしても。

あなたの信じた方向に向かっていけば、いいだけなんですよ。

 

 (完)

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

 

(c)藤子・F・不二雄/小学館・中央公論社 当サイトでは紹介・引用の目的にて一部の画像を使用しております。

 

 

「マンガで分かる心療内科」8巻も発売しています!
今回も描き下ろし満載です!

 

 

総計240万部! 既刊もよろしければ!

「マンガで分かる心療内科」、WEB版のバックナンバーはこちらです。↓

 

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

 


Comments are closed.