読売テレビ(大阪市)が20日に放送した「たかじんのそこまで言って委員会」で在日コリアンへの差別や偏見を助長する内容があったとして、NPO法人「コリアNGOセンター」(同市生野区)が22日、同テレビに抗議文を提出し、放送倫理・番組向上機構(BPO)に審議を求めた。
番組では、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)による朝鮮学校への街宣活動を「人種差別にあたる」と認めた7日の京都地裁判決などについて討論。作家の竹田恒泰氏が「在特会のおかげで在日の特権の問題が明らかになった。日本人の名前に変えることで犯罪歴や金融関係の経歴を消すことができ、新たな犯罪ができる。(在特会は)そういうことを表現した」などと発言した。
これに対し、コリアNGOセンターは抗議文で「通称名の使用や変更で犯罪歴や経歴の抹消はできず、事実に反する」「在日コリアンが犯罪集団で危険な存在であるというゆがんだ偏見を助長する」として訂正放送を求めている。読売テレビは「抗議を受けたことに対して、詳細に検討している」としている。