警視庁保安課は２１日までにカップル同士の性行為を見せ合うカップル喫茶の経営者（５７）と従業員の女（２５）、客ら男女６人を公然わいせつほう助容疑などで逮捕した。老舗店の摘発は、あるタレコミによるものだった。

　容疑者は東京・西五反田のマンション一室でカップル喫茶「Ｒｙｕ’ｓ　Ｃａｆｅ」を経営していた。同店は２０～６０歳までのカップルか女性を対象に、完全予約制で客を集めていた。室内は４部屋に分かれ、訪れたカップルが互いの性行為を見せ合うシステム。

　料金は、カップルで６０００～８０００円、単独女性３０００円で、同店ホームページでは「初心者様からベテランまで幅広く満足いただける異次元リラクゼーション空間」とうたっていた。同店は２００２年にオープンし、昨年は１０周年記念パーティーと題したイベントを開催するなど老舗として有名だった。

　乱交パーティーの摘発では今月、北海道・札幌市内のホテルで男女１２人を集めていた現役自衛官と妻が、公然わいせつほう助容疑等で逮捕された。

「不特定のスワッピングだけでなく、カップル同士が互いに性行為を見せ合うカップル喫茶も、公然わいせつ罪に抵触します。グレーゾーンもあって、警察がすべてに目を光らせているわけではない」（法曹関係者）

　今回摘発された店では、「女性客が無理やりに他の客に犯され、自殺した」との警視庁への通報が摘発のきっかけとなった。

「カップル喫茶は男性がリードするケースが多く、システムを理解していない女性が後にもめるケースは多い。本当に被害があったのか、客やライバル店の嫌がらせか分からないが、自殺したとの通報で警察も動かざるを得なかったのでは。月３００万円と荒稼ぎしたのも目をつけられたのでしょう」（同）

　店の売り上げは１０年間で３億６０００万円にも上り、容疑者は容疑を認めているが、「客がわいせつ行為をするのは自由だ」と供述しているという。