法律を知らない「法律の番人」
昨年、「迷惑防止条例」の一部が改正されました。そもそも、(東京都の)迷惑防止条例は、
都民に身近な「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等」を防止し、都民生活の平穏を保持することを目的に制定された条例
だそうです。全くもって「大賛成」です。
ところで、昨年の「改正」では、第5条1項の「公衆便所等での盗撮の禁止」が改正されたとのことです。警視庁の(施行以前の)説明によれば、
>現行条例の公共の場所又は公共の乗物での盗撮の規制に加え、公衆便所、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所での盗撮が禁止されます。
とのことです。
と言うことは、これまで、「公衆便所、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所での盗撮が禁止されていなかった」のでしょうか? まさか、そんなわけはないでしょう。いわゆる「(前述の)例示されていなかった場所」を今回の改正で「例示した」ということでしょう。
そうそう、警視庁の説明で1つ気になったことがあります。それは「公共の乗物での盗撮の規制」というクダリです。まあ、「禁止」ではなく、「規制」ですから、公共の乗り物での合法的な「盗撮(=こっそり撮影すること)」を規制するものではないはずですが、「盗撮(=こっそり撮影すること)」=「犯罪」と思い込んでいる一般人にしてみれば、(条例で)すべての「盗撮(=こっそり撮影すること)」が規制されている、と勘違いする恐れがあります。
なお、念のために申し上げますが、「盗撮であろうとなかろうと、違法な撮影がいけない」のであって、合法的な撮影は、たとえ「盗撮(=こっそり撮影すること)」であっても、法的に認められております。たとえば、「堂々」とスカートのなかを撮影しても違法行為になりますし、監視カメラで「こっそり」と撮影しても違法ではありません。つまり、「こっそり」だろうが、「堂々」だろうが、違法な撮影は違法、合法な撮影は合法、なのです(注:ちなみに、映画館での映画の撮影は、著作者の許諾がなければ、こっそり撮影しようが、堂々と撮影しようが、著作権法違反である)。
これ(=何が違法で、何が違法でないのか)は、現場の警察官にも周知徹底していただきたいところです。そうそう、「盗撮(=こっそり撮影すること)」以外で勘違いしやすいのが、「道路使用許可」です。私らの街頭演説に対して「うるさい!」という通報が入って駆けつけた警察官が「道路使用許可」の提示を(私らに)求めるのは筋違いです。「騒音」と「通行妨害」は、全く別物です。あと、私らを侮辱した女性乗客を「どうにかして欲しい」と言ったら、「(民事に)警察は介入しない」などとトンチンカンなことを言う警察官もおりました。「侮辱罪」は、刑法違反です。「法の番人」なのですから、これではいけませんね(汗)
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コメント(2) ※投稿されたコメントはブログ開設者の承認後に公開されます。
推定無罪を知らない、いやそれどころか「そんな法律用語はない」と断言してしまう警察官とか(確かに”法律”用語ではないかもだが)、「女性専用車両に乗るほうが悪い」という法治国家とは思えない発言をする警察官とか…。
警察官の法律知識レベルが低すぎるので警察にも司法試験を課せと思ったことがあるけど、弁護士でも「女性専用車両は強制力がある」とか頓珍漢なことを言う人がいるから、結局は意味ないか・・・
2013/10/20(日) 午後 6:46 [ dライト終日点灯推進ホモアスペ03池沼番長 ]
ライト様
>「女性専用車両に乗るほうが悪い」という法治国家とは思えない発言をする警察官
たしかに、そう言った警察官がおりました、私が乗った際も。まあ、論破しましたけど(笑)
>弁護士でも「女性専用車両は強制力がある」とか頓珍漢なことを言う人がいる
裁判官にもいましたからね。もう、一体、日本はどうなっているのでしょうね???(苦笑)
2013/10/20(日) 午後 7:01