ナガスクジラ:死骸漂着 県、地中埋設を検討−−市原 /千葉
毎日新聞 2013年08月01日 地方版
「不二サッシ千葉工場」(市原市八幡海岸通)の桟橋脇に、大型のナガスクジラとみられる死骸が漂着し、同工場や港湾関係者らを驚かせている。東京湾でナガスクジラが見つかるのは珍しいという。死骸の腐敗が進んでおり、県は早急に撤去したい意向だ。
同工場の従業員が27日、異臭に気づいて死骸を見つけた。頭部から桟橋下に突っ込んでおり、腹部が浮かんでいた。市原市によると、体長は約20メートルで雌とみられるという。
現場を見たという国立科学博物館動物研究部の技術補佐員、石井雅之さんによると、死後数日とみられる。「死骸が風や潮で流されたり、大型船の船首に引っかかるなどして漂着したのではないか」と話している。ナガスクジラは世界中の外洋に生息しているが、東京湾で死骸が漂着したのは1798年と2012年の2回しか記録にないという。
撤去について、県は市外の砂浜までけん引し、地中に埋める方法を検討している。【宮地佳那子】