中日のバッテリーコーチに就任した達川氏

　中日は２２日、元広島監督の達川光男氏（５８）と来季のバッテリーコーチとして契約したことを発表した。

　名古屋市内の球団事務所で会見を行った達川新コーチは「私は監督がどういう野球をやりたいか、いち早く把握して谷繁野球がやりやすい環境づくりをしていきたい」と抱負を語った。

　達川コーチには若手捕手育成の期待が寄せられており、落合ＧＭ、谷繁監督との話し合いの中でも「次世代の捕手を育ててほしい」と言われたという。「好きな言葉の中に『努力した人が皆成功するわけではないが、成功した人は皆努力をしている』というものがある。谷繁監督も落合ＧＭも努力の塊。努力をすれば何とかなるということで、応援していきたい」と誓った。

　達川コーチは広島での現役時代、当時の大洋に入団したばかりのルーキー・谷繁に強烈な印象を持ったという。「ある試合で二死一、二塁のフルカウントからあえてボール球で空振り三振に仕留めた。すると次の日、先輩の高木豊を通じて『最後のあの球は意識してボール球にしたのか』と聞いてきた。高卒１年目でそんなことを考えるなんてすごい捕手になると思ったよ」

　中日の元本拠地・ナゴヤ球場では「（中日ファンから）タワケ！　タワケ！　とヤジられたよ」と明かした達川コーチ。もちろん今は「名古屋への抵抗は全くありません」ときっぱりだ。

　背番号は「９０」で契約年数については「（落合ＧＭから）『頑張れば永久だ』と言われたが、とりあえず１年ずつ」と苦笑いしながらも、強竜復活と新伝説へ向け心血を注ぐ覚悟を見せた。