ライフアルコール依存症治療に新薬 神経系に作用、欲求を抑制+(2/3ページ)(2013.10.22 13:59

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アルコール依存症治療に新薬 神経系に作用、欲求を抑制

2013.10.22 13:59 (2/3ページ)
アルコール依存症の治療には断酒が必須。専門医療機関での心理社会的治療や薬の助けも受けたい (本文とは関係ありません)

アルコール依存症の治療には断酒が必須。専門医療機関での心理社会的治療や薬の助けも受けたい (本文とは関係ありません)

 断酒中のアルコール依存症患者向けの処方薬としてはこれまで、「ノックビン」(一般名・ジスルフィラム)と「シアナマイド」(同・シアナミド)があり、いずれも抗酒薬。アルコール分解過程を阻害し、コップ1杯程度のビールでも吐き気や眠気、顔面紅潮などを引き起こす。

 アルコール依存症の治療に取り組む国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の樋口進院長は「酒を飲んで不快感や体調不良になれば飲み続けられないのを利用したもの。しかし、飲酒予防にはなるが、精神依存を解くものではない」と話す。

 ◆新たな選択肢

 今回登場した「レグテクト」(同・アカンプロサートカルシウム)は断酒補助剤で、中枢神経系に作用するという。アルコール依存で異常に活発化し、飲酒欲求を引き起こすようになった神経を抑制し、酒を求めなくさせる。昭和62年、フランスで薬事承認後は欧米を中心に広がり、24カ国で販売されている。22年に厚労省からの開発要請が契機となり、国内導入された。

 レグテクトは断酒中の患者で、専門医療機関での精神療法や自助グループに参加するなど心理社会的治療の併用が必須だ。専門医療機関の各務原(かかみがはら)病院(岐阜県各務原市)では、入院・通院患者の約200人が服用した。このうち、震えや幻覚など離脱症状を抱える50代の女性重症患者は服用当初は飲酒したものの、1カ月後には「飲みたい気持ちがわかなくなった」と話し、家族が残した酒を飲むこともなくなったという。

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