秘密保護法案:与野党対決…石破氏「今国会で成立は必須」

毎日新聞 2013年10月22日 21時02分(最終更新 10月23日 00時29分)

 自民、公明両党は22日の与党政策責任者会議で、国家機密の漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法案を了承した。与党内の事前調整で国民の「知る権利」や「取材の自由」との文言は盛り込まれたものの、行政による恣意(しい)的な秘密指定の可能性は消えない。安倍政権が同法案を25日に閣議決定し、臨時国会での成立を目指すのに対し、野党各党は今国会最大の対決法案と位置付け、批判を強めている。【飼手勇介、高本耕太】

 与党は特定秘密保護法案を審議するため、衆院に「国家安全保障に関する特別委員会」を新設。22日には委員長として、自民党の額賀福志郎元防衛庁長官を互選した。同党の石破茂幹事長は「特別委まで作るのだから、今国会成立は必須だ」と記者団に強調した。

 政府・自民党は衆院特別委で、国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案を先行して審議する。25日の衆院本会議で趣旨説明を行い、28日から特別委の審議を本格化。11月上旬には衆院本会議で可決し、参院へ送付する日程を描いている。

 一方、与野党対決法案となる特定秘密保護法案は、衆院で40〜50時間の審議時間が必要とみており、11月20日前後の衆院通過を目指す。安倍晋三首相の思い入れも強く、首相官邸は「NSC法案と秘密保護法案をセットで成立させる」と強気の構え。ただ、会期末を12月6日に控え、日程に余裕はない。

 同法案は特定秘密を指定する基準作りの際、有識者が意見を表明することを明記。しかし、個々の秘密指定の是非をチェックする機能はなく、内閣が承認すれば、情報が半永久的に公開されない懸念もある。法違反や著しく不当な方法によらない取材は「正当な業務」とする規定が追加されたものの、行政が恣意的に「不当な取材」として処罰する可能性も残っている。

 22日の公明党の会合では秘密保護法案を了承しながらも、「捜査機関が(記者らを)安易に逮捕すれば、取材の萎縮につながる」と、運用面でなお懸念する声も出た。法案の強行採決には与党内に慎重論も根強く、公明党関係者は「個人的には法案に反対だが、与党だから賛成するしかない」ともらす。

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