夕刊アメーバニュース

番組での「在特会がいいこともした」発言に抗議声明

2013年10月22日 14時32分
提供:アメーバニュース/政治・社会

 ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワークの「のりこえねっと」は21日、『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)での作家・竹田恒泰氏の発言に対し、抗議声明を発表した。

 番組内では、7日に一審判決が出た京都の朝鮮学校に対し、在日特権を許さない市民の会(在特会)のメンバーらが行った街宣活動について言及。判決では、学校の半径200mでの街宣活動の禁止と、1226万円の損害賠償支払いを命じられており、在特会などは21日までに控訴した。

 竹田氏は同番組内で、「在特会がいいこともしたんです」と発言。その「いいこと」というのは、以下の通り。抗議声明の中で紹介されている。

“在特会が活動したおかげで、在日の特権というものの問題が明らかになったわけですよ。これまでほとんど誰も知らなかったんですけど。たとえば通名っていうのがあって…日本の名前に変えることによって、今までの犯罪歴から、金融関係の経歴から全部消すことができて、また新たな犯罪ができるとか、そういうことをですね、かなり表現したんですね”

 こう話した上で、「在特会が問題提起したことというのは、かなり重大な、重要なことも含まれているんです」と語った。

 これに対し、のりこえねっとはこの発言を「重大な事実誤認」としたうえで、通名制度導入の背景に、日本による朝鮮半島植民地支配の際に導入された「創氏改名制度」があることを無視しており、到底看過することはできないと指摘。

 さらに、「通名」は在日コリアンだけが名乗れるものではなく、日本に居住する全外国人が名乗れることから通名制度が「在日コリアンにとって『特権』たりえないのは明らかである」と説明した。

 竹田氏の「犯罪歴」「新たな犯罪ができる」発言については「およそ客観的事実に基づかない人種差別的発言である」と指摘している。

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