東京電力福島第１原子力発電所の汚染水問題で、福島県と関係13市町村でつくる廃炉安全監視協議会は22日、汚染水をためる地上タンク周辺のせきの設置状況などを現地で調査した。台風27号の接近が予想される中、県は「短時間で大雨が降った場合、現状の雨水処理の対応では不十分」として、東電にさらなる設備の拡充を求めた。
東電はせきにたまった雨水をいったん中継タンク（容量計約４千トン）に移し、放射性物質の濃度を測定。基準値未満なら排水、基準値以上ならタービン建屋に移して浄化している。この日は、大型ポンプやホースの追加調達でたまり水の移送能力を増強していることに理解を求めた。
ただ、20日に大雨が降った際、せき11カ所で濃度測定前の雨水があふれるなど、中継タンクへの移送が追いついていない状況を露呈。雨水対策を巡り、協議会側からは「（中継タンクの）４千トンは台風27号の大雨に対応できるのか」などと疑問の声が相次いだ。
東京電力、福島第1原子力発電所
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