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博士学位取り消しにあたって

2013.10.21

 2013年9月25日、大学院公共経営研究科運営委員会は、政治経済学術院研究倫理委員会からの調査報告を受け、慎重かつ厳密に審議した結果、不正の方法により学位の授与を受けた事実があったと認定し、本件を博士学位取り消しに該当すると判断するに至りました。
 この事態は、本研究科が、研究者として備えるべき研究倫理観を著しく欠いた者に博士学位を授与したことを意味し、その結果、本学の学位授与のみならず博士学位一般に対する社会的信用を著しく傷つけるものであります。このような不正行為を防止することができなかったことにつきまして、深くお詫び申し上げますとともに、本件の問題点を謙虚に分析し、改善することをお約束いたします。
 本研究科の指導教員一同は、不正行為の再発防止に全力を挙げる所存でおります。この事態を引き起こした原因を明らかにすることはもちろんのこと、多数の文献やインターネット上の文章を巧妙に無断盗用した今回のような不正行為を看過することがないように、徹底した措置を講じる所存であります。また、より重要な対応策として、研究倫理観の醸成と剽窃(盗用)防止指導の充実に、本研究科の総力をあげて取り組むことにいたします。
 本件によって失われた本研究科の信頼を回復するためには、研究および教育の両面を改善するための不断の努力を通じて、その成果を着実に生み出していくしかないと存じます。本研究科は、今後この決意を全教員で共有しつつ、学位授与機関としての責任を全うするべく、最大限の実効的措置を講じる所存であります。
 今回の学位取り消しについてご報告するとともに、本研究科の取り組みに皆様のご理解、ご指導とご鞭撻を賜りますよう、改めてお願いいたします。
                                                                   大学院公共経営研究科
                                                                     研究科長 田中孝彦

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