25年ぶりの阪神復帰が決まった掛布GM付育成&打撃コーディネーターに、球団は関川打撃コーチ(左)(真ん中は和田監督)らコーチの指導もお願いした【拡大】
今季は12球団最少のチーム本塁打82本と長打力不足に泣いた。水谷実雄チーフ打撃コーチ(65)が打撃不振の責任をとり、今季限りで辞任。打撃部門は関川、高橋両コーチの2人が担うことになった。関川コーチは44歳。高橋コーチは38歳。ここに新任のトーマス・オマリー氏(52)が加わる。打撃部門のテコ入れは責任重大。若き指導者2人に、通算349本塁打、本塁打王に3度輝いた掛布氏の経験と理論が加われば、指導者としての引き出しが増えるのは間違いない。来季、契約最終年となる和田監督にとっても心強い存在になる。
掛布氏は評論家時代、ファンにとってわかりやすい丁寧な解説がウリだった。今月15日、大阪市内のホテルで南球団社長から就任要請を受けた掛布氏は「過去にいろんなコーチに携わって野球をやってきたので」と話していた。1985年に主砲として球団初の日本一に輝いた血が脈々と流れている。
コーチのコーチを実践すれば、虎の成功体験がDNAとしてスタッフに引き継がれることになる。初指導は安芸キャンプ中の11月2日の予定。猛虎復活へのカギはかつての背番号31が握る。
★略称は「GID」!?
…とにかく長い…。「GM付育成&打撃コーディネーター」と舌を噛みそうな掛布氏の肩書きについて、高野球団本部長も思案顔だった。
「名前について通称をどうするかもこれから。長いんでね…」。日本語表記のまま略すると『GID(ギッド)』となるが果たして-。これから球団内で議論される予定だという。
(紙面から)