［経済］カネボウと花王が一括採用へ　２７年春入社（2013.10.18 02:00）

　花王の沢田道隆社長は１７日、産経新聞のインタビューに応じ、平成２７年春入社から花王グループとカネボウ化粧品の新卒採用を、原則的に一括で行う方針を明らかにした。これまではカネボウが独自で採用していた。また、来年統合する生産・研究部門に続き、カネボウの販売部門も花王に一本化する方針を示した。

　沢田社長は「来年春の採用はほぼ終了している。その次からグループ全体で採用を考える」と述べた。２７年春入社で研究・生産部門の採用をグループに集約し、順次拡大する方針だ。

　一方、販売部門の統合については、来年７月の研究・生産部門統合終了後に着手する考え。カネボウの化粧品は、販売員が直接消費者と接する対面販売により、高いブランド力を構築した。沢田社長は「いかに『カネボウらしさ』を出せるか考える必要がある」と述べ、販売部門の採用も一元化する考えを示した。

　ただ、化粧品の商品企画を行うマーケティング部門など、一部の採用はカネボウ枠として残す予定だ。

　カネボウの美白化粧品による白斑（はくはん）問題については、「安全・安心で非常に高いレベルを維持しなくてはならない」と述べ、理念の共有化を図ると強調した。