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一般ニュース
イラン関連のいろいろ
イランと欧米諸国の間の核問題協議がスタートした。Mohammad Javad Zarif 外相らが 1 時間に渡り、PowerPoint を使って英語で説明を実施したが、西側外交筋によると「これは過去にはなかったこと」。また、イラン側の交渉担当者・Abbas Araqchi 氏は「まことに前向きな環境」とコメント。こうした状況に対してイスラエルは、限定的な内容の取引によって制裁解除に動き、核開発そのものを廃棄できなくなる事態を警戒している。(SpaceWar 2013/10/15)
核開発問題に関する欧米諸国との協議を控えているイランだが、協議前に手持ちの濃縮ウランを差し出すように、との要求については拒絶した。Abbas Araqchi 副外相は「分量・レベル・濃縮方法についての情報は出すが、濃縮ウランの現物は出さない。これは "一線" にあたる」と説明している。国連がまとめた 2013 年 9 月のデータでは、イランは低濃縮ウラン 6,774kg、20% 濃縮ウラン 186kg、燃料プレート製作用として酸化ウランに転換した 20% 濃縮ウラン 187kg を保有しているとされる。(SpaceWar 2013/10/13)
イランと欧米諸国の核問題協議を前に、イスラエルの Benjamin Netanyahu 首相は「対イラン制裁の緩和は歴史的ミステーク」と発言。さらに同首相は、1973 年のヨム・キプール戦争 Yom Kippur war を引き合いに出して「敵対勢力の能力を下算してはならない」と指摘、予防先制攻撃の可能性にも言及している。一方、米上院では超党派の上院議員が追加制裁について、ウラン濃縮停止など、明白な形の対応行動をとるかどうかを見定める、という内容の書簡を Barack Obama 米大統領に送付。(SpaceWar 2013/10/14, DefenseNews 2013/10/15)
予算関連のいろいろ
アイルランドの Alan Shatter 国防相が発表したところによると、同国の次年度の国防予算は総額 8 億 9,800 万ユーロ、そのうち退役軍人向けの恩給費が 2 億 2,100 万ユーロで、軍関連の支出は 6 億 7,700 万ユーロとのこと。後者の 74% が人件糧食費で、26% が運用経費や装備調達費。(Ireland Mod 2013/10/15)
スウェーデンは 2013 年の国防予算 62 億ドルに対して、2014-2017 年にかけて年間平均 6,000 万ドル、総額 22 億ドルの上積みを行う。ただし、参謀総長の Sverker Goranson 大将はこの件について発表した際に「長期的に充分なりソースを確保できなければ、部隊の解散もあり得る」とした。同大将は今春に「スウェーデンが敵対勢力の攻撃を受ければ、今の軍の状態では一週間ともたない」と発言して騒動を起こしている。スウェーデンでは、100 機ほどある戦闘機戦力を 60 機まで減勢しなければならない、との話が出たこともあるほか、2009 年に 1.31% あった国防費の対 GDP 比が 2012 年に 1.2% に低下しており、今の支出傾向が続くと 2016 年には 1.1% まで下落するとの話も出た。(DefenseNews 2013/10/15)
トルコが、国防予算を 9.5% 上積みして 496 億トルコリラ (250 億ドル) にするとのこと。(DID 2013/10/14)
ノルウェーは 2014 年度の国防予算を 70 億 6,000 万ドルから 72 億ドルに増額する。装備調達費を 14 億 6,000 万ドルから 18 億 3,000 万ドルに裏積み、陸軍では運用経費 8,700 万ドルを上積みするが、海軍・空軍・国土防衛隊 (Home Guard) の運用経費も増やす。これには、F-35A×6 機の追加発注も盛り込みたい考え。(DID 2013/10/14, DefenseNews 2013/10/14, Star Telegram via Alert5 2013/10/15)
今日のニュースいろいろ
韓国の Chung Hee-Soo 議員が「北朝鮮が韓国に対して、2010 年以降だけで合計 6,392 件のサイバー攻撃を仕掛けており、それによるデータ損失の被害額は 8,600 億ウォン (8 億 500 万ドル) にのぼる」と発言。データのソースは国防省のサイバー戦司令部とのこと。北朝鮮は人員規模 3,000 名のサイバー戦部隊を擁しているものとみられるが、対する韓国側は 400 名の専門家を擁するのみ。(SpaceWar 2013/10/15)
Davit Kezerashvili 元グルジア国防相が 2013/10/14 に、フランス・Nice の空港からアルバニアの Tirana に向かおうとしていたところで逮捕された。Mikheil Saakashvili 元大統領に近い人物で、アルコールの密輸に関わる 1,200 万ドルの収賄容疑で国際指名手配されていた。(DefenseNews 2013/10/16)
地中海で、難民救出が相次いでいる。USS San Antonio (LPD-17) が Malta の近くで 128 名、リビア近海ではパナマ籍の商船が 80 名、伊沿岸警備隊の要請を受けたリベリア籍の商船が 100 名、さらに別の商船が 90 名を救出、といった具合。イオニア海では希沿岸警備隊がイタリアの商船の支援を受けて、ガス欠になったヨットに乗っていた 73 名を救出。また、Sicily の議会は非常事態の宣言を承認、Rosario Crocetta 知事は可能な限りの治安対策を講じると言明。国連によると、2012 年になって Sicily や Malta で受け入れた難民は総数 32,000 名にのぼるとのこと。こうした状況を受けて、イタリアは艦艇 5 隻に UAV やヘリを投入して警戒を強化した。密輸・密航摘発の事例もある。ただし欧州諸国では、人命救助は良いとしているものの、移民の受け入れについては否定的。(DefenseNews 2013/10/16, US Navy 2013/10/16)
米海軍では RAD (Reducing Administration Distractions) キャンペーンの下、艦内に WiFi のアクセスポイントを設置してネットワーク接続を可能にする考え。2021 年までに 190 隻に導入するとしている。ただし、用途は公式任務に限定するのが基本で、限定的に任務外の使用も認める考え。(DefenseNews 2013/10/16)
Ray Mabus 米海軍長官は、Virginia 級 SSN の USS Virginia (SSN-774) と USS Minnesota (SSN-783) で女性の乗組を開始すると発表した。いずれもコネティカット州 Groton を母港としており、2015 年 1 月までに補給担当士官 2 名と原子炉担当士官 4 名を乗り組ませる予定。Ohio 級 SSBN/SSGN では 6 隻に合計 43 名が乗り組んでいるが、SSN ではこの 2 隻が初めて。今後、さらに同級で女性乗組員の配員を進めることとしている。(US Navy 2013/10/15)
米加両国海軍が 2013/10/7-11 にかけてカリフォルニア州沖の洋上で実施していた TGEX (Task Group Exercise) が終了した。対空戦、対潜戦 (ASW : Anti Submarine Warfare)、対水上戦 (ASuW : Anti Surface Warfare)、洋上阻止作戦などの演習を実施した由。(US Navy 2013/10/16)
Boeing Co. が米陸軍に対して、CH-47 用のパーツで過剰請求を行っていたことが発覚した。IG (Inspector General) の指摘によると、使用済み、あるいは再生品のパーツを使用しているのに、新品のパーツを使用したものとして請求した事案があったとのこと。(St. Louis Post Dispatch 2013/10/14)
今日のニュースいろいろ
米空軍航空戦闘軍団 (ACC : Air Combat Command) では、政府機関閉鎖に伴って発動していた訓練飛行の停止について、先週いっぱいで大半が終了して飛行訓練を再開させたところ。ただし、一部のコンバット コード飛行隊については飛行停止が続いている。これは、2013/10/1 に発動した政府機関閉鎖によって文官 7,500 名の一時帰休が行われたことによるもので、コンバット コード飛行隊×9 個、訓練飛行隊と試験飛行隊×26 個が影響を受けた。この一時帰休は 2013/10/7 に解除となっている。なお、ACC はこれより前に歳出強制削減によってコンバット コード飛行隊×17 個が飛行停止に見舞われた。これから数ヶ月をかけて即応体制の回復を図ることになるが、部隊によってはさらに時間がかかる模様。(DefenseNews 2013/10/15)
米海軍は、2013/10/22-25 にかけて開催を予定していた第 21 回目の ISS (International Seapower Symposium) について、政府機関閉鎖のトバッチリによりキャンセルする、と発表した。(US Navy 2013/10/15)
2013/10/15 に London で、「EU 戦闘群の将来」を議題とする会議を行う。これは 12 月に予定している欧州議会における主要課題のひとつ。EU 戦闘群は大規模作戦の先遣隊を務めるのを目的としており、加盟各国が持ち回りで部隊を派出している。6 ヶ月単位のローテーションを組んで 2,000 名ほどの部隊を編成、5-10 日以内に任務担当地域に展開して 30-120 日間の維持を可能とするもの。現在はイギリスが主導してオランダ、ラトビア、リトアニア、スウェーデンが参画、リトアニアは King Mindaugas Motorised Infantry Battalion から 120 名を派出中。ただしリトアニア国防省では、編成してから長く経つ EU 戦闘群が実任務に使われていないことについて、理由を知りたい、としている。(Lithuania MoD 2013/10/13, DID 2013/10/15)
今日のニュースいろいろ
ケニアで 1998 年に発生した米大使館爆破事件 (213 名が死亡) に関わったとされ、先にリビアで捕まった Anas al-Libi が、米艦上で尋問を受けた後で New York に身柄を移送され、2013/10/15 に法廷に引き出される、との報道が。(SpaceWar 2013/10/14)
Dilma Rousseff 伯大統領らが行っていた通信を米国家安全保障局 (NSA : National Security Agency) が傍受していた、との暴露を受けて、ブラジルは自前の電子メール システム構築に乗り出すと表明した。Rousseff 大統領は件の傍受について、国連総会で「国際法違反」と非難、さらに "抗議のために" 訪米をキャンセルしている。(SpaceWar 2013/10/14)
日本政府は、川崎重工で製造しているガスタービン主機の部品をイギリスに輸出する件を承認した。英海軍 (RN : Royal Navy) の軍艦が搭載している Rolls-Royce plc 製の主機で使用するものだが、同じガスタービンが民間でも使われていることから、「武器にはあたらず」と説明。(SpaceWar 2013/10/14)
Dmitry Medvedev 露大統領は、同国の宇宙部門・Federal Space Agency Roscosmos のボスに Oleg Ostapenko 元国防副大臣を指名したことを明らかにした。(SpaceDaily 2013/10/15)
英陸軍砲兵隊・第 16 聯隊・第 32 高射隊が Leeming で、Rapier 地対空ミサイルを使った防空演習 "Capable Eagle" を実施した。英仏両国の軍事協力に基づく相互運用性の確保が目的で、仮想敵機は No.1 (Fighter) Sqn. (RAF Lossiemouth, Scotland) の Typhoon と EC2/4 2/4 "La Fayette" (Istres-Le Tube AB) の Mirage 2000N が務めた。英陸軍は 1971 年、英空軍は 1974 年から Rapier を運用しており、その後も改良を進めて、現在は 1996 年導入のモデルを使用中。(MoD UK 2013/10/10)
イスラエルは 2013/10/13 に、Gaza Strip 向けの建設資材搬入を禁止した。禁止期間については明らかにしていない。禁止の理由は「安全保障上の理由」で、具体的にはイスラエル方面に向けて長さ 450m の "攻撃用トンネル" が見つかったことによる。イスラエルは 2007 年から、Gaza Strip へのセメントや鋼材の搬入を認めていた。2013/10/7 には、地下 18m・長さ 1.7km のトンネルが見つかっており、そこで使用したセメントやコンクリートは合計 500t ほどに達するとみられる。また、イスラエルは 2013/10/13 に、地下 15m・長さ 300m のコンクリート強化型トンネルを報道陣に公開した。しかも電気と電話の配線まで施したもの。イスラエルは今年に入ってから 3 ヶ所の地下トンネルを発見しているが、「その中で、もっとも洗練されたもの」だとしている。(SpaceWar 2013/10/13, DefenseNews 2013/10/14)
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産業・装備・調達
最近のニュースいろいろ
DCNS が Saint-Nazaire の造船所で建造を進めている露海軍向け Mistral 級の 1 番艦・RFS Vladivostok が、2013/10/15 に浮揚した。2014 年 3 月から公試を開始できる見込みとなっている。揚陸関連機材は装備するが、兵装は装備しない状態でロシア側に引き渡す予定とのこと。その後、St. Petersburg の Severnaya Verf Shipyard でロシア製装備の艤装を行い、2014 年 11 月に太平洋艦隊に配備する予定。2 番艦の RFS Sevastopol は、2014 年 10 月に浮揚する予定となっている。(RIA Novosti 2013/10/15)
イスラエル国防軍 (IDF : Israel Defense Force) の武器部門 (Mafat) が、2020 年には年間 20 億ドルに達するとみられる市場を狙って、UUV の開発に乗り出すとの報道。すでに UAV ではイスラエル製品はそれなりの地歩を占めているが、さらに新しい市場の開拓を目指す。Mafat では「必要なインフラもスキルもある」としている。(Globes 2013/10/15)
GDLS (General Dynamics Land Systems) と GDLS-C (GDLS Canada) は、Rafael Advanced Defence Systes Ltd. 製の Trophy APS (Active Protection System) を LAV-III に搭載して、カナダ国内で RPG (Rocket Propelled Grenade) を使った実射デモを実施する。実際に車載した APS でこの手のデモを行うのは、北米では初めてのこと。GDLS によるテストは 9 月に完了している。折から、Aerospace Industries Association of Canada の年次総会を控えているほか、2013/10/12-13 には AUSA (Association of the US Army) の年次総会もある。(DefenseNews 2013/10/15)
インド国防省は、韓国の Kangnam Corp. に掃海艇×8 隻を 12 億ドルで発注する決定を下した。老朽化した Pondicherry と Karwar が 12 隻あり、代替を必要としていることから、さらに追加発注して 24 隻の新型掃海艇を揃えたい考え。印海軍では 13 年前から新型掃海艇の調達を求めていたが、例のお役所仕事で作業はズルズルと遅れていた。この件では Intermarine、Northrop Grumman、DCN International (当時) が 2008 年に候補に挙がり、最終的に Intermarine を退けて Kangnam の受注が決定。汚職防止と透明性の確保を担当する CVC (Central Vigilance Commission) のゴーサインを受けて最終決定となったが、契約に向けた意志決定にはさらに時間がかかった。印海軍ではこのほか、揚陸艦、高速戦闘艇、OPV (Offshore Patrol Vessel) の調達も計画中。一方の韓国にとっては初のインド向け大口案件で、しかも A.K. Antony 印国防相の訪韓を控えたタイミングでの決定となった。別件では、Samsung が L&T (Larsen & Toubro) と組んで装軌式自走榴弾砲を売り込んでいるところで、Rosoboronexport・BEML (Bharat Earth Movers Ltd.)・Tata Power SED と競合中。7 億 5,000 万ドルで 100 両の調達を予定している。(DefenseNews 2013/10/15)
そのインドでは、防衛分野での知名度は低いが、Bharat Forge が RUAG から、M109 自走榴弾砲の製作に使用した生産設備を導入したり、Elbit Systems Ltd. との間でジョイント ベンチャー BF Elbit Advanced を設立したりと、防衛分野の業容拡大を図っているところ。同社によると、2012 年だけで SAM システムなど合計 7 件の RfI を受けているとのことだが、同社ではミサイルより砲熕兵器に注力する方針。Elbit Systems Ltd. と組んで、山岳地帯向けの 155mm/52 榴弾砲を開発したのが、その一例。(DefenseNews 2013/10/15)
Jeanine Hennis 蘭国防相が議会で、オランダ空軍 (RNLAF : Royal Netherlands Air Force) の F-35 要員 4 名が 10 月末から訓練を開始、12 月にフライトを始めることを明らかにした。これらのパイロットは 2015 年から、同機の運用評価試験に従事する予定。オランダはすでに F-35A×2 機を試験・評価用に発注、先に 37 機の調達を表明したところ。(Netherlands Information Service 2013/10/11)
Dmitry Rogozin 露副首相が、「INS Vikramaditya (ex-Admiral Gorshkov, Project 1143.4) が 2013/11/30 に、インドに向けて出航する。2012 年に実施した試験航海で露見した問題はすべて片付いた」と発言。なお、Rosoboronexport からは先に、同艦の引き渡し期日が 2013/11/15 になるとの話が出ている。(RIA Novosti 2013/10/14)
韓国の Kim Kwan-jin 国防相が公式に、同国海軍のイージス艦に SM-3 を搭載する件に関心を示していることを認めた。軍は以前から SM-3 の導入を希望していたが、中国の警戒心を呼び覚ますとして公式な動きを見せていなかった経緯がある。(朝鮮日報 2013/10/15)
インド空軍 (IAF : Indian Air Force) 参謀総長の N.A.K. Brown 大将によると、IAF は HAL (Hindustan Aeronautics Ltd.) に対して、Pilatus Aircraft Co. の PC-7 をライセンス生産するよう申し入れたとのこと。IAF が PC-7 Mk.II×106 機の調達計画を進めているのに対して、HAL は自己資金 13 億ルピーを投じて HTT-40 (Hindustan Turbo Trainer - 40) なる初等練習機を開発しており、2015 年に初飛行させる予定。ところが、IAF がそれを蹴った格好となった。その PC-7 Mk.II は 75 機を 5 億 5,700 万スイスフラン (372 億 5,000 万ルピー) で発注、うち 15 機をデリバリー済み。(Business Standard 2013/10/14)
大量調達した MRAP (Mine-Resistant, Ambush-Protected) のすべてを今後も必要としているわけではない米陸軍では、手持ち MRAP の引き取り手を探しており、最近では以下の警察に引き渡した。
Dallas County Sheriff's Office (TX)
Boise Police Department (ID)
Nampa Police Departments (ID)
Yuma Police Department (AZ)
Murfreesboro Police Department (TN)
Preston Police Department (ID)
Dakota County Sheriff's Office (NE)
Cullman Police Department (AL)
NADPS (North Augusta Department of Public Safety; GA)
Madison Police Department (IN)
Ohio State University Police Department (OH)
一部は同盟国に引き渡しているが、その数は知れている。一方、チェコ陸軍では 2014-2017 年にかけて MRAP×30 両を調達したい考えだが、予算の確保が問題。チェコの国防予算は 2009 年から減少傾向にあり、今後は 2015 年まで年間 420 億コルナ (22 億 2,000 万ドル) でフラットになる予定。2012 年の対 GDP 比は 1.11%。(Foreacst International 2013/10/11)
UH (University of Hawaii) が、米国土安全保障省 (DHS : Department of Homeland Security) の後援を得て、UPSV (Unmanned Port Security Vessel) なる USV を使った港湾警備のデモを実施することになった。DHS の担当部門は CIMES (Center of Excellence for Island, Maritime and Extreme Environment Security)。(Foreacst International 2013/10/11)
UAE 向け FMS (DSCA 2013/10/15)
米国防安全保障協力局 (DSCA : Defense Security Cooperation Agency) は議会に対して、アラブ首長国連邦 (UAE : United Arab Emirates) 向けに FMS (Foreign Military Sales) 経由で各種兵装・関連機材・関連業務を輸出すると通告した。総額は 40 億ドル。内訳は以下の通り。
GBU-39/B SDB (Small Diameter Bomb)×5,000 (w/BRU-61 爆弾架)
SDB GTV (Guided Test Vehicle)×8 (インテグレーション作業用)
SDB Captive Flight and Load Build Trainer×16
AGM-154C JSOW (Joint Stand Off Weapon)×1,200
JSOW CATM (Captive Air Training Missile)×10
AGM-84H SLAM-ER (Standoff Land Attack Missiles-Expanded Response)×300
CATM-84H CATM×40
ATM-84H SLAM-ER Telemetry Missile×20
AGM-84H 模擬訓練弾 (Dummy Air Training Missile)×4
AWW-13 データリンク ポッド×30
コンテナ、兵装保管のための警備・訓練、任務計画機材、輸送、工具類、試験機材、インテグレーション サポート、試験、OFP (Operational Flight Program) 開発、支援機材、スペアパーツ、補修用パーツ、文書類、訓練、訓練機材、エンジニアリング/兵站支援業務
F-16 搭載用。担当メーカーは Boeing Co. (St. Louis, MO) と Raytheon Co. (Indianapolis, IN; Tucson, AZ)。オフセットの設定はなし。
サウジアラビア向け FMS (DSCA 2013/10/15)
米国防安全保障協力局 (DSCA : Defense Security Cooperation Agency) は議会に対して、サウジアラビア向けに FMS (Foreign Military Sales) 経由で各種兵装・関連機材・関連業務を輸出すると通告した。総額は 68 億ドル。内訳は以下の通り。
AGM-84H SLAM-ER (Standoff Land Attack Missiles-Expanded Response)×650
CATM-84H CATM (Captive Air Training Missile)×40
ATM-84H SLAM-ER Telemetry Missile×20
AGM-84H 模擬訓練弾 (Dummy Air Training Missile)×4
AWW-13 データリンク ポッド×60
AGM-154C JSOW (Joint Stand Off Weapon)×973
AGM-154 JSOW CATM×10
AGM-84L Harpoon ブロック II×400
AGM-84L Harpoon CATM×40
ATM-84L Harpoon 訓練弾×20
GBU-39/B SDB (Small Diameter Bomb)×1,000
SDB Captive Flight and Load Build Trainer×36
コンテナ、任務計画機材、輸送、工具類、試験機材、インテグレーション サポート、試験、OFP (Operational Flight Program) 開発、支援機材、スペアパーツ、補修用パーツ、文書類、訓練、訓練機材、エンジニアリング/兵站支援業務
F-15SA 搭載用。担当メーカーは Boeing Co. (St. Louis, MO) と Raytheon Co. (Indianapolis, IN; Tucson, AZ)。オフセットの設定はなし。
サウジアラビア向け FMS (DSCA 2013/10/15)
米国防安全保障協力局 (DSCA : Defense Security Cooperation Agency) は議会に対して、サウジアラビア向けに FMS (Foreign Military Sales) 経由でサポート サービス業務を輸出すると通告した。総額は 9,000 万ドル。USMTM (US Military Training Mission, Riyadh, Saudi Arabia) が SCO (Security Cooperation Organization) となって、サウジアラビア国防省向けに訓練・助言業務の計画立案と実行を行う案件。オフセットの設定はなし。
今日の報道発表 (北米編)
Raytheon Co. は、小型・安価な通信衛星を使って AEHF (Advanced Extremely High Frequency) と同等の秘話通信機能を実現するデモを実施した。小型・軽量のモデムを使って実現するもので、米空軍から同社を含む 3 社が契約を受注して進めている Design for Affordability and Risk Reduction なるスタディ・3 フェーズのうち最初のフェーズとしてデモを行ったもの。Q バンド、X バンド、Ka バンドに対応、秘匿性・耐妨害性・耐傍受性を実現できるとしている。(Raytheon 2013/10/15)
Lockheed Martin Corp. は、BAE Systems と組んで作業を進めている JLTV (Joint Light Tactical Vehicle) について、量産が決まった際にはアーカンソー州 Camden の工場を使用すると発表した。低リスクの生産計画を立案、大幅な効率改善とコスト低減を図れるとしている。TD (Technology Development) フェーズと EMD (Engineering and Manufacturing Development) フェーズで使用する車両は、テキサス州 Sealy にある BAE Systems の工場で製作しているが、ここは 2014 年 6 月で閉鎖となり、従業員 325 名は 2013 年 11 月から 2014 年 6 月の間に失職するただし、量産時に製作拠点を移してもキャブや装甲の製作といった形で同社のコミットメントは継続する、との説明。なお、試験用の JLTV プロトタイプ×22 両は 2013/8/22 に完納済み。(Lockheed Martin 2013/10/15, DefenseNews 2013/10/15)
Lockheed Martin Corp. は米陸軍 PM DCATS (Project Manager of Defense Communications and Army Transmissions Systems) から、地上波/衛星通信用の機材を納入する 5 年間・14 億ドルの契約を受注した。個別のタスク オーダーごとにコンペティションを実施する形態。副契約社として Globecomm、Inmarsat Government-US、Hughes Network Systems の各社が参画する。(Lockheed Martin 2013/10/14)
Elbit Systems of America LLC の LVC (Land Vehicle Center, San Antonio, TX) で、米陸軍で用途廃止になった中古軍用車輌を平和維持任務用に改修する作業を実施中。古いテクノロジーを使用していたり、使えなくなった機材を使用したりしている部分については再生補修を実施する。36,000 エーカーの施設に加えて 30 エーカーの試験場があり、そこで走行試験も行える由。(Elbit Systems of America 2013/10/15)
今日の報道発表 (その他編)
Elbit Systems Ltd. は、韓国向けの HMD (Helmet Mounted Display) を追加受注した。発注元は Surion の主契約社である KAI (Korea Aerospace Industries Ltd.) で、KHP (Korean Helicopter Program) として開発を進めている Surion 汎用ヘリに装備するもの。2009 年の当初契約に続くもので、すでにインテグレーションとデモンストレーションの作業は済んでいる。(Elbit Systems 2013/10/16)
Northrop Grumman Corp. は、先に受注した仏海軍向け E-2C のアップグレード改修について発表した。IFF (Identification Friend or Foe) を更新するものだが、これは米海軍で導入を進める E-2D Advanced Hawkeye との間で共通性・相互運用性を高めるのが目的とのこと。仏海軍は 2000 年から、Lorient の Flotille 4F で E-2C を運用中。(Northrop Grumman 2013/10/15)
Airbus Military はスペインの Seville で、FISS (Full In-Service Support) を担当するサービス拠点・Airbus Military Services Logistic Hub の稼働を開始した。すべての同社製品について、スペアパーツや地上支援機材の供給を担当するもので、カスタマーからのスペアパーツ供給リクエストのうち 95% について、5 日以内に対応できるとしている。また、APG (Aircraft-On-Ground) サービスのディスパッチ タイムは最大 4 時間に抑制、従来方式と比べて年間 50 万ユーロの経費節減を図れるとの説明。(Airbus Military 2013/10/15)
Northrop Grumman Corp. は、オーストラリアで開催する学生向け UAV コンテスト "UAV Challenge - Outback Rescue" を後援すると発表した。2013-2014 年に開催する分が対象で、シナリオは「行方不明になったハイカーがいるという想定で、位置の標定と救援物資の投下を行う」というもの。(Northrop Grumman 2013/10/14)
今日の報道発表
加公共事業省 (PWGSC : Public Works and Government Services Canada) は、NSPS (National Shipbuilding Procurement Strategy) の下でカナダ海軍 (RCAF : Royal Canadian Navy) 向けに建造する新型補給艦・JSS (Joint Support Ship) について、Vancouver Shipyards に担当させると発表した。2016 年の末に起工する予定。設計内容だけでなく、コスト・スケジュール・リスクといった要因も勘案した上での決定、との説明。同社は北極海向けの砕氷巡視船 (Polar Icebreaker) も担当することになっている。その他の NSPS 関連の動きは以下の通り。
Irving Shipbuilding が 3 億カナダドル、Vancouver Shipyards が 2 億カナダドルをかけてインフラ改善工事を実施中
Irving Shipbuilding が Arctic Offshore Patrol Ship の要件定義契約を受注しており、最初の 2 件のタスクを進めているところ。2014 年 1 月に、次の 2 件のタスクを発注、2015 年に鋼材切り出しとなる予定
水上戦闘艦調達のための要件定義に必要となる調達アプローチの策定作業を、今秋までに済ませる予定
Vancouver Shipyards では、OFSV (Offshore Fisheries Science Vessel) の建造に関連するエンジニアリング関連の作業を進めており、2014 年末に起工、2016 年に 1 番船をデリバリーする予定
OFSV に続いて海洋観測船 (Offshore Oceanographic Science Vessel) を 2017 年にデリバリーする予定
(PWGSC 2013/10/11)
BAE Systems は、ASTRAEA (Autonomous Systems Technology Related Airborne Evaluation & Assessment) 計画の下、UAV 関連の FTB (Flying Test Bed) として使用する 1982 年製の Jetstream について、年内に 10 回のフライトを行う見込みだと説明。視認性を重視して、ネイビー ブルーとレッドのカラーリングをグロスブラックに変更する。(BAE Systems 2013/10/11)
ドイツ向け NH90 TTH (Tactical Transport Helicopter) の FOC (Final Operational Configuration) 仕様機が、形式証明を取得したとのこと。(Eurocopter Twitter 2013/10/14)
Boeing Co. が、Inmarsat plc の Global Xpress 衛星群のうち、オプション契約になっていた Inmarsat-5 衛星 4 号機の契約を受注した。バスは Boeing 702HP を使い、2016 年にデリバリーの予定。(Boeing 2013/10/14)
2013/10/4 に、サウジアラビアの King Abdulaziz City にある研究部門 (Research Institutes) のナンバーツーを務める Turki bin Saud Mohammed A. Al-Saud 王子がウクライナの Antonov ASTC を訪問、同社製航空機の現地生産に関心を示した由。(Antonov 2013/10/9)
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人事・組織
予備役の動員状況 (DoD 2013/10/15)
現時点での予備役・州兵の動員内訳は以下の通り。
軍種 : 非志願動員 / 志願動員 / 合計
ARNG : 18,776 (-91) / 1,304 (-15) / 20,080 (-106)
USAR : 12,011 (-143) / 2,268 (-42) / 14,279 (-185)
USNR : 4,302 (+13) / 189 (-5) / 4,491 (+8)
USMCR : 1,283 (+0) / 786 (+0) / 2,069 (+0)
ANG : 1,756 (-63) / 2,762 (-173) / 4,518 (-236)
USAFR : 1,242 (-65) / 1,738 (+22) / 2,980 (-43)
USCGR : 141 (+2) / 218 (+6) / 359 (+8)
TOTAL : 39,511 (-347) / 9,265 (-207) / 48,776 (-554)
ARNG : 陸軍州兵, USAR : 陸軍予備役, USMCR : 海兵隊予備役, USNR : 海軍予備役, USAFR : 空軍予備役, ANG : 州兵航空隊, USCGR : 沿岸警備隊予備役
F-22A 飛行隊の新編 (DoD 2013/10/16)
米空軍は 2013/10/11 付で、Tyndall AFB をホームベースとする F-22 飛行隊・95th FS (95th Fighter Squadron) と、整備担当の 95th MXS (95th Aircraft Maintenance Squadron) を新編した。いずれも 325th FW (325th Fighter Wing) の麾下部隊で、2014 年から機体の配備を開始、F-22A×24 機と人員 1,100 名を擁することになっている。これが実現すると、Tyndall AFB に配備する F-22A の数は 50 機に増える。
SSA 規模縮小 (SpaceWar 2013/10/15)
米空軍 21st SW (21st Space Wing) は、レーダーによる宇宙空間の物体監視 (SSA : Space Situational Awareness) を担当している AFSSS (Air Force Space Surveillance System) を 2013/10/1 付で閉鎖した。歳出強制削減に伴うリソース不足が原因とされる。
今後、SSA は Perimeter Acquisition Radar Characterization System (Cavalier AFS, ND) や Eglin AFB などに設置した 21st SW の施設で担当する。
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戦争・紛争
最近のニュースいろいろ
シリアの反政府勢力・シリア国民会議 (National Coalition) では「我々の支配下にある化学兵器関連施設は存在しない」と説明。OPCW (Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons) のボス・Ahmet Uzumcu 氏が BBC の取材に対して、「化学兵器関連施設のうち、遺棄された 1 ヶ所が反政府勢力の支配地域内にあり、そこを訪問したい」と発言したのを受けた動き。その OPCW では、判明している 20 ヶ所の化学兵器関連施設のうち 11 ヶ所について、査察担当者による確認を実施したと説明。6 ヶ所では重要機材の破壊処分を実施したほか、「カテゴリー 3」に属する一部の兵器も廃棄処分したとの説明。現在、シリア入りしている OPCW 関係者は 60 名ほど。施設や兵器の破壊作業は 2013/11/1 までに開始して、2014/6/30 までに終了することとしている。(SpaceWar 2013/10/15, DefenseNews 2013/10/16)
スペイン空軍がアフガニスタンの Herat に派遣している HEIDAF 分遣隊が、2013/10/13 付で飛行任務を終了した。2005 年 5 月から派遣を開始して、アフガニスタン西部で負傷者後送任務に従事してきたもの。8 年間で 5,910 時間・1,900 ソーティほどのフライトを実施、1,030 名を搬送した。(Spanish Air Force 2013/10/15)
レバノン陸軍が 2013/10/14 に、Beirut 南部 (Hizbullah の勢力が強い) で爆弾事件の阻止に成功した、と発表した。Maamura で不審な車両を発見して、爆発物処理班が起爆阻止に成功したというもの。2013/7/9 に 50 名以上、2013/8/15 に 27 名が死亡する爆弾事件があり、当地では 9 月から軍が展開して、検問などの措置をとっている。ちなみに、Hizbullah の首領・Hassan Nasrallah は 8 月の爆弾事件について「スンニ派過激派が同国内に入り込んでいることを示すもの」とコメントしている。(SpaceWar 2013/10/14)
2013/10/13 に、コロンビア政府と FARC (Fuerzas Armadas Revolucionarias de Colombia) の和平協議がいったん終了した。FARC の折衝担当者・Ivan Marquez 氏は「FARC が協議の足を引っ張ったわけではない」としている。主な折衝のポイントは 5 点あり、現時点では農地改革についてのみ合意が成立、2 番目の項目について折衝しているところ。(SpaceWar 2013/10/13)
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こぼれ話
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AFPS : American Forces Press Service
JDW : Jane's Defence Weekly
DID : Defence Industry Daily
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