ASSIOMA:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) ASSIOMA

ICT業界動向やICT関連政策を基に「未来はこんな感じ?」を自分なりの目線で「主張(Assioma)」します。

Twitterを開始して今月で約1年になろうとしています。Twitterは私の生活に大きな変化を持たらしてくれました。著名人との会食、ITmediaでのブログ開始、毎月開催する勉強会、そして、最も印象に残っているのはNHK教育のITホワイトボックス2への出演です。
Nhk

テレビ出演の機会まで作ってくれた、Twitter。私の日常生活の中では、単なる情報収集の手段では無く、既に日常生活の一部になっています。

そして、勿論、このブログの集客力として、Twitterは大きな役割を占めています。こちらのグラフは2010年9月1日から9月30日のアクセスログを基に作成した、トラフィック流入元の比率を示した物になります。Twitterからのトラフィック流入はNo.1であり、私のブログがTwitterからのトラフィック流入に支えられている事がおわかり頂けると思います。

Access

この傾向は先月だけの物ではなく、ブログ開設以来1位~3位までの順位に殆ど変化はありません。今回はそんなTwitterの集客力が屋台骨となっている、私のブログの運用実績から得た経験を基に、Twitterの集客力を語ってみます。

■Twitterに存在する三種類の属性
この一年間の経験の中で、トラフィック流入力のパターンとして、人は下記の三種類に分類出来る事に気づきました。

 ・一般人
  いわゆる「普通の人」です。サラリーマン、OL、学生の方々等多くの方がここに分類されます。そして、残念ですが、例えフォロワーの数が数万人存在しても、「一般人は一般人」である事に違いありません。

 ・マイクロセレブ
  著名人というワケでは無いけれど、特定の分野では「一目置かれている存在の人」。例えばソーシャルメディア関係の中では××さん、だったり、クラウド関係では××さんの意見を聞いておいた方が良い、といういわゆる「論客」に当たるような人が該当します。1500名前後の人の間で「有名」な人がこれに該当すると言われています。

 ・著名人
  四大マスメディアと呼ばれる媒体に頻繁に登場する方、あるいは上場企業の社長、芸能人が該当します。

■属性ごとの集客力
 ・一般人
  増加PV数 0~10、リツイート数 0~5
  一般人クラスタの人からのツイートによる集客効果は平均して0~10PV前後。フォロワー数が5万人の人にURLをツイートされても、その人が「一般人」の場合は、せいぜい30PVが限度。そこから発生するリツイート数も大半が0~2程度。5回位RTされている人が居ると「多い」と感じます。

 ・マイクロセレブ
  増加PV数 1~100、リツイート数 5~
  マイクロセレブの方からのツイートはやはり、一般人クラスタの人よりもPVが増加します。しかし、マイクロセレブの方に呟かれるとPVの増加以外の効用の方が大きいと感じます。PV増加以外の効用とは、「その分野で一目置かれている、マイクロセレブ」に呟かれる事で、そのマイクロセレブを慕っている人に「あなた」も一目置かれる可能性があるという事です。このミラー効果によって、Twitterのフォロワーが増える、人脈が増える、といった機会が増えると感じています。

 ・著名人
  増加PV数 100~数万、リツイート数 10~
  何名かいらっしゃるのですが、今までに、特に「凄い!」と感じさせられた方々はこの三名。このクラスタの方から呟きが発生すると、アクセス解析を見ていて「何が起こったんだろう?」状態となります。

日本も負けられない‼ RT @AQ_fushiki さすがNOKIAの国。 世界で初めて「インターネットのブロードバンド接続を全国民の基本的権利」としたフィンランド http://goo.gl/sk2SMon Jul 05 11:44:35 via TwitBird

DPIに関する冷静かつ詳細な分析。私も今日配信のメルマガでマスコミのDPI叩きについて批判的に言及した。/ http://blogs.itmedia.co.jp/assioma/2010/06/dpi.htmlMon Jun 07 06:44:07 via web

SIMロック解除という名のiPhone争奪戦:ASSIOMA:ITmedia オルタナティブ・ブログ http://tumblr.com/xgicusy8kTue Jul 06 16:39:48 via Tumblr


  
■集客力に相互フォローは効果無し
このブログを開設してから、アクセスログを一年近く見てきた経験からすると、「集客に繋がる!ツイッターフォロワー増加セミナー」といったような内容のセミナーに参加し、そこで学んだ知識で「相互フォロー」を繰り返し、例えフォロワー数が10万人に達しても、それが相互フォローの結果なら殆ど影響力は無いのでは無いかと感じました。

何故なら、相互フォローはあなたのフォロワー数を確実に増やしてくれます。しかし、それはあなたが「一般人クラスタ」から、「有名人クラスタ」に変更してくれる訳では無いからです。

「一般人クラスタ」を「有名人クラスタ」に変えてくれる方法は、Twitterの相互フォローに尽力する事では無く、マスメディアの力や、現実社会での成功です。もし、Twitterのフォロワー数増加が劇的なPR力に繋がると信じて、毎日地道に相互フォローに勤しむなら、その時間と労力を、本業の価値向上を目指す方が賢明でしょう。

■本来の目的を忘れていませんか?
現在のソーシャルメディアブームを見ていて時折感じる事が一つあります。「事業を成長させる」事を「目標」として、その集客方法としてソーシャルメディアの活用方法を検討していた筈が、いつのまにか単なるフォロワー増やしや、Facebookの友達増やしが「目的」に摩り替わっているケースが多いのでは無いだろうかと感じます。

どんな職業であれ、本業のサービス、品質、顧客満足度を抜きにして、事業の発展、継続は有り得ないのでは無いでしょうか。それを置き去りにして集客だけに傾倒する事は、むしろ事業継続を危うくする事でしょう。

そろそろ、「数増やし」を成功の指標とするのでは無く、ソーシャルメディアによる集客と販売の成果を「指標」にした方が良いのでは無いでしょうか?

■小さな力を、大きな流れにするために
では、単なる個人の呟きは無視していいか?というとそうではありません。例え一回の呟きによる、PV増加効果が「10」であったとしても、100人に呟かれれば「1000」になります。小さな「呟き」の力は、大きな流れを作りだします。

その大きな流れを作り出すために大切な事は、たった一つです。
コンテンツの「中身」であり、商品の「中身」であり、サービスの「中身」です。

簡単な事です。そもそも皆さんが販売したい、評価されたいと思う、「本業」を「大切」にするという事です。

そして、それは「本業の儲け」を大切にするのでは無く、それに対価を払ってくれる「本業のファン」が喜ぶ事を、まず大切にする事です。ファンは何をすれば喜んでくれるんだろう?どこに不満を持っているんだろう?

そして、そのファンが何を望んでいるかを聞くために「ソーシャルメディアが有効だ」と考える方がずっと良い。単なる数集めのためにソーシャルメディアを使っても、その労力は徒労に終わるでしょう。

ファンの事を考えて、完成したコンテンツや、サービスはきっと「共感」を産み「バイラル」が生まれます。

■共感を呼ぶヒント
僭越ながら、私がいつも心がけている事を一つだけ、紹介します。私がいつも文章を書くときに心がけている事は、大勢の人に読んで貰う事を目的にしているわけでも、有名人に読んで貰う事を目的として書いているわけではありません。

私が目的としている事は、たった一つ。「後輩に読んで貰う価値のある記事を書く」という事です。私の会社には大勢の後輩が居ます。当然全員と会って会話をするなんて不可能です。彼らは日々の業務に追われ、業界動向等を学ぶ時間を取る事は難しい状態です。

そこで、先輩としてしてあげられる事は、私が代表して、それを調べて、まとめてあげる事です。今月、今週の中で通信業界に影響のある動きを取り上げよう、新入社員の子が読むかもしれないので、わかりづらい用語は極力排除しよう。そんな事を心がけて書いています。私の記事を読んで、業界の流れを掴み、それに興味を持ち自分で勉強を始める、そして、成長に繋がれば、お客さんとの会話も輪が広がるだろう。そんな事を想いながら書いています。

ここから得られた教訓。
「自分にメリットがあるから実行するのでは無く、他者にとってメリットがある事」

そういう考えで誕生した、コンテンツやサービスがバイラルを生むのでは無いかと、まだまだ少ない経験ですが感じます。

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■著書及び自己紹介
大元隆志
IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入





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大元 隆志

情報通信政策/動向を調査、分析し顧客と共に新たな価値を創造するevangelist
資格:PMP,SMC
著書:IPv4アドレス枯渇対策とIPv6導入

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