【山本恭介】原爆を開発した米国のマンハッタン計画に参加した生物物理学者が、被爆から1年数カ月後の長崎市を撮影した写真が見つかった。米国立公文書館で調査した市が17日、発表した。がれきの中で家が再建され始めた様子などが写っており、市の担当者は「復興の過程が分かる貴重な資料」と注目している。

 市によると、見つかったのはポール・ヘンショー博士(1992年死去)が撮影した約40枚。原爆傷害調査委員会(ABCC)の設立準備のため来日した。写真のメモから、1946年末ごろに撮影されたとみられる。

 爆心地の写真は「原子爆弾中心地」と書かれた標識が立ち、周辺に草木が生えて簡易な住宅も建ち始めている。景色を写したものが多いが、背中一面のケロイドを写した被爆者の写真もあった。

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